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ドジャースは6人の年俸調停を回避する。今年の年俸が未定なのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から、A.バンダ、M.コペック、A.ベシア Oct 25, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、ロサンゼルス・ドジャースが年俸調停を回避した選手は、6人に達したようだ。

 先発投手のトニー・ゴンソリンダスティン・メイとは、昨年の11月下旬に年俸540万ドル(2024年/340万ドル)と年俸213万5000ドル(2024年/213万5000ドル)で合意に達した。2人とも、2024年は全休。ゴンソリンは9月にAAAでリハビリとして3試合に登板したが、メイはマイナーリーグでも投げていない。

 ゴンソリンは、2022年に130.1イニングで防御率2.14を記録し、そのオフに2年665万ドル(2023~24年)の契約を交わした。2025年はローテーション入りが期待される。

 リリーバーの4人とは、1月9日に合意。ジ・アスレティックのファービン・アーダヤやロサンゼルス・タイムズのジャック・ハリスらによると、それぞれの年俸は、エバン・フィリップスが610万ドル(2024年/400万ドル)、マイケル・コペックが520万ドル(2024年/300万ドル)、ブルースダー・グラテロールが280万ドル(2024年/270万ドル)、アンソニー・バンダは100万ドル(2024年/マイナーリーグ契約)に決まったという。

 これを書いている時点で、合意に達したという報道が出ていないのは、こちらもリリーバーのアレックス・ベシアだけだ。昨オフ、初めて年俸調停の申請権を手にしたベシアは、申請前に年俸100万ドルで合意した。その前の2023年は、年俸75万ドルだった。

 2024年は、67登板で66.1イニングを投げ、奪三振率11.80と与四球率4.48、防御率1.76を記録した。4シーズン続けて、40イニング以上&奪三振率11.50以上。2025年の年俸は、2024年から倍増してもおかしくない。

 1月9日までに合意に至らなかった場合は、年俸調停を申請することになるが、その後も交渉を続け、公聴会が開かれる前に合意、というケースは少なくない。

 年俸調停の仕組みについては、2021年にこちらで書いた。

「大谷翔平の「年俸調停」についてゼロから知りたい人のために」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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