最強寒波に警戒、3連休は関東平野部でも雪が降る計算に
最強寒波がピークに
日本の上空に強い寒気が流れ込んできています。今回の寒気の特徴は、上空1500メートル付近の寒気が西回りで南下することで、あす9日(木)からあさって10日(金)にかけての日界頃を中心に、-12度から-15度以下の強い寒気が流れ込むでしょう。これは平年より10度前後も低く、平年の北海道並みの強さで、まさに西日本を中心に、強烈寒波の襲来といえます。
日本海側や山沿いでは、あさって10日(金)頃までを中心に雪が降り続き、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)のかかる北陸を中心に、ドカ雪となるおそれがあります。また九州や四国の平地でも積雪となる所がありそうですから、交通障害などに十分な注意、警戒が必要です。(気象庁発表の大雪に関する気象情報など)
3連休に南岸低気圧が通過か
今週末からの3連休には最強寒波は峠を越えますが、今度は関東平野部などに降水をもたらす南岸低気圧が計算されています。最新の計算では、上図のように、12日(日)夕方から夜遅くにかけて、伊豆諸島付近を通過する予想です。そして雨か雪か悩ましいのが上空1500メートル付近の気温です。
南岸低気圧に伴って、関東平野部で雪が降るかどうかの1つの目安となるのが、下層寒気と呼ばれる上空1500メートル付近の気温で、0度以下ならば雪の交じる可能性が生じてきて、-3度以下ならば、みぞれや雪に変わる可能性が高くなってきます。12日(日)午後9時の予想では、関東平野部が0度から-3度の間に入っていて、この予想からは雨かみぞれかという感じですが、もう少し地上に近い所の気温の予想もみてみることにします。
最下層寒気の予想は?
関東平野部の雨か雪かの判断は、上述した通り、上空1500メートル付近の寒気も重要ですが、最も重要視されるのは、もっと低い所にある上空500メートル以下の最下層と呼ばれる寒気です。この最下層から地上付近にある冷たい空気が、北風や北西の風によって内陸から南部まで氾濫し、東京都心などでは雨から雪に変わることが多くなります。
12日(日)午後9時の最下層の予想気温をみると、やはり内陸から冷たい空気が北風や北西風によって南へ氾濫し、上空500メートル付近から地上付近まで、東京都心、八王子、さいたまなどで、みぞれや雪に変わりやすい1度前後の予想となっています。
多摩や埼玉以北を中心に雪の計算に
降水の予想をみると、12日(日)昼過ぎから夕方頃には、関東平野部でも雨が降り出し、夜から夜遅くにかけて、多摩や埼玉以北を中心に、雪に変わるような計算となっています。東京都心あたりでも、多摩や埼玉よりの北の地域を中心計算に、みぞれや雪が計算されています。ただ降水は比較的弱く、総降水量は5ミリ程度と大雪となるような量ではありません。
まだ4日先の予想で、南岸低気圧の位置や発達具合、最下層寒気の強さによって、大きく予想が変わることがありますので、あくまでも現時点での予想であるとともに、今後の最新情報にも注意をしていただきたいと思います。