さつまいも餡に溺れたい「芋大福」は榮太樓總本鋪さんのマンゲツモチと蜜芋たちが協演する秋の大福
いつの間にか、秋の気配がすぐそばに佇んでいるような今日この頃。すっきりとしたゼリーなどの涼菓や水羊羹にかわり、栗やかぼちゃ、さつまいも、更に秋の果物でもあるりんごを使用したお菓子が増えてきましたね。温かみのある素材を使用した和菓子は、ショーケースをはじめお茶の時間に豊かな色彩を添えてくれます。
と、上品に述べてはいるものの、気温の下降と共に上昇するのが食欲。あれこれ食べるのも魅力的ですが、好きなものを思う存分食べたいという衝動にも駆られる日が増えました。食欲の秋、まさにその文字そのままの現象が起こっています。
特に、種類も豊富かつ加熱しただけでほっぺたが落ちそうな味わいをもたらしてくれるのがさつまいも。しっとりかつねっとりしたさつまいもを、口いっぱいに頬張ってみたくありませんか?今回は日本を代表する老舗「榮太樓總本鋪」さんの「芋大福」をご紹介。
お餅とさつまいも餡の一体感に驚愕!
いずれもとろりとしているのですが、そこは榮太樓總本鋪さん自慢のマンゲツモチを搗き上げたお餅。とろりとした瞬間、ぷちんと歯切れの良い弾力を感じたかと思うと、噛むたびに絡みつくような腰と粘り気の強さを発揮。その分お餅の旨味のようなふくよかさが余韻となり、確かな存在感を醸し出しています。さつまいもと相性の良い黒胡麻の香ばしさと相まって、満足感の高い後味に。
色味が濃くしっとりとした「紅まさり」の甘味が凝縮されたような滑らかな餡は、そのまま喉にながれていってしまいそう…アクセントとして角切りの紅はるかが、食感や風味として楽しいサプライズに。いずれも、いわゆる蜜芋と称されるリッチなさつまいもですので、優しいけれども目の覚めるような甘露に満たされるかと。
豊かな潤いを湛えたさつまいも餡には、薄くとも力強いマンゲツモチだからこそこの腰高のフォルムを保っていられるのかもしれません。
残念ながらこちらの芋大福は、東京都中央区の日本橋三越本店地下1階の店舗でのみの限定販売。しかも点頭で実演販売をなさっているという大福。皆さんの周りのさつまいも餡の和菓子もぜひ、教えてくださいね。
<榮太樓總本鋪・日本橋三越本店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区日本橋室町1-4-1
03-3241-3311
10時~19時