人と違うことが言いたければ、吹田スタジアムの最上階へ
パナソニックカップと銘打たれて行われた吹田スタジアムのこけら落とし。ガンバ大阪対名古屋グランパスの一戦は、思った以上によい試合だった。その優れた眺望が、試合の中身をよりよいものに見せていた、という感じだ。
「美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに」とは、その昔、富士フイルムのCMで流れた樹木希林と岸本加世子のやりとりだが、よいスタジアムにも似たような効果がある。これまでガンバ大阪が使用していた万博記念競技場でこの試合を観戦したら、娯楽性は20〜30%削がれていた気がする。サッカーはよいスタジアムで観戦するに限る。視角の急な眺望のよいスタジアム。その数と、Jリーグの娯楽性は密接な関係にある。
G大阪と名古屋。スタンド上階で俯瞰する僕の目に、よりよく映ったのは後者。1−3で敗れたアウェイの名古屋になる。中盤フラット型の4−4−2はコンパクトで、ボールの奪い方も上々。試合運びという点でG大阪に劣ったが、サッカーそのものの印象ではホームの勝者に勝っていた気がする。
中でも目に止まったのは田口泰士。センターハーフとしてマイボール時は優れたパスセンスを、相手ボール時はボール奪取に絡むセンスを発揮した。隣で構えるイ・スンヒとのコンビも良好。G大阪サイドの著名なコンビ、遠藤、今野と思わず比べたくなった。
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