超人気パン店を営む新進気鋭の料理人が手がけたドーナツ店「I’m donut? (アイムドーナツ)」
福岡から2021年10月に表参道に上陸し、半年近くが経った現在でも数時間待ちの大行列をつくる「amam dacotan(アマムダコタン)」の平子良太シェフが手がけるドーナツ専門店「I’m donut?(アイムドーナツ)」が2022年3月18日、中目黒の蔦屋書店(東京都目黒区上目黒1-22-10)の一角にオープンする。隣にはスターバックスコーヒーがあり、「本」と「コーヒー」と「ドーナツ」という最高に幸せな組み合わせのひとときが楽しめそうだ。
看板商品は、店と同じ名の「I’m donut?」(205円)。購入時に書き込む注文票には「プレーン 生ドーナツ」との説明がある。生ドーナツとは?「これってドーナツなの?というような、わからない食感にしました」と平子シェフ。
実際に食べてみるとその食感はふんわりしっとり、シュークリームのシュー生地のように軽やかでありながら、モチモチ感もあって、「?」というより「!」となる。口に入れるとふわっととろけてしまう、クリームのようなレアな食感から「生ドーナツ」と銘打ったようだ。
生地はブリオッシュ。ほどよいしっとり感と口どけの秘密は、生地にカボチャのピュレを練りこんでいるからなのだそう。また、高温で揚げることで、感動の生食感に仕上がっている。当初、販売が予定されている8種類のドーナツのうち、生ドーナツはプレーンの「I’m donut?」とチョコレート生地の「チョコレート」(302円)の2種類だ。
そのほかのドーナツは、レモンのアイシングをかけて、レモンの皮とピスタチオを散らした甘酸っぱい「レモン」(280円)や、生クリーム入りのカスタードクリームの「カスタード」(421円)、フランボワーズのチーズクリーム入りの「フランボワーズ」(442円)などがあって、クリームは濃厚過ぎず甘過ぎず、どこまでも軽やかな質感。
おもしろいところでは、刻んだオリーブ入りの生地に生ハムをのせた塩ドーナツ「プロシュート」(388円)がある。料理人の平子さんはアマムダコタンでのように、このドーナツ店でもさまざまな食材の組み合わせにこだわりたいところだけれど、いまは品数が限られているので、理想の食感を出すことに集中したという。
平子さんにとってドーナツとは?と尋ねると、「昔から好きだったもの。いつでも食べたくなるもの。子供のときに買ってきてもらうと、すごくうれしかったもの」という答えが返ってきた。誰もがドーナツに自分だけの幸せな記憶を持っているのかもしれない。
どこか別世界のワンダーランドのようなアマムダコタンとは異なり、店は蔦屋の雰囲気に沿って都会的でシンプルな造りになっているが、通りに面した大きな窓からドーナツをつくる様子が見えて、子供のように無邪気にワクワクとうれしい気分になってくる。ドーナツとはそういうものなのだ。
「I’m donut? (アイムドーナツ)」は18日10時オープン。こちら中目黒でも行列必至の人気店となりそうだ。
アマムダコタンについてはこちらの記事を参照ください。