オートバイのあれこれ『“草創期のモデル”と“先進モデル”の間にいたRD250』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今日は『“草創期のモデル”と“先進モデル”の間にいたRD250』をテーマにお送りします。
カワサキ・マッハ、スズキ・GTなど、1970年代を彩った2ストスポーツモデルはいくつかありますが、ヤマハのRDシリーズも見逃せない存在です。
1955年(昭和30年)の創業以来、2ストローク車で名をあげてきたヤマハ。
レーシングマシン『YD』譲りの技術を備えた『YDS』シリーズに始まり、70年(昭和45年)には次世代車といえる完全新設計の『DX250』が登場。
YDSはいかにも“日本の二輪産業黎明期のオートバイ”という感じの作りでしたが、DX250は一気に現代的なオートバイへと進化を遂げていました。
そしてこのDXの後継として73年に現れたのが、『RD250』でした。
フレームやパワーユニット等、要となる部分はDXから受け継いでいたものの、『7ポートトルクインダクション』といった当時の先進技術が投入されており、“DXの正常進化版”という表現がしっくりくるディテールとなっていました。
RDで面白いのが、モデルチェンジごとの外観の変化が大きかったことです。
76年のモデルチェンジでは当時のカフェレーサーブームに応じてシャープなシルエットとなり、79年にはオリジナリティの高い独創的なデザインへと変貌。
どちらかと言えば控えめなスタイルだった従来のRDに対し、主張の強い佇まいとなった79年式のRDは人気を博しました。
そしてこの79年式を最後に、RDは現役を引退。
かの有名な『RZ250』へバトンタッチしたのでした。