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ここ3年の盗塁ランキング。最多は119盗塁。大谷翔平はトップ20にランクイン

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Aug 28, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ここ3シーズンに計50盗塁以上を記録した選手は、31人を数える。最も多いのは、119盗塁のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)だ。2位タイの3人、トレイ・ターナー(現フィラデルフィア・フィリーズ)、トミー・エドマン(セントルイス・カーディナルス)、スターリング・マーテイ(現ニューヨーク・メッツ)と比べても、30盗塁の差がある。

 なお、カッコ内のチーム名の前に「現」とついている選手は、ここ3シーズンに複数のチームでプレーしたことを示している。このスパンの移籍の有無にかかわらず、現時点でFAの選手は「現FA」とした。

 2021年も2022年も、アクーニャJr.は、30盗塁に届かなかった。それに対し、2023年は両リーグ最多の73盗塁だ。これは、2021~22年の合計を上回り、1シーズンだけでも、ここ3シーズンのランキングの11位に相当する。

 今シーズンは、投手の牽制制限やベースの拡大などの新ルールが導入された。ただ、アクーニャJr.の場合、盗塁増加のすべての理由が新ルールとは言いきれない。2019年は37盗塁を記録し、ナ・リーグの盗塁王となっている。2021年と2022年の出場は、82試合と119試合だった。

 2021~23年の合計盗塁トップ30は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 3シーズン連続25盗塁以上は、ターナーとエドマンの2人。3シーズン連続20盗塁以上は、この2人の他に、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)、ランディ・アロザレイナ(タンパベイ・レイズ)、マイルス・ストロウ(現ガーディアンズ)の3人だ。

 ちなみに、ここ3シーズンの直前、短縮シーズンの2020年に20盗塁以上は、24盗塁のアダルベルト・モンデシー(当時カンザスシティ・ロイヤルズ/現FA)しかいなかった。モンデシーは、2021年が35試合で15盗塁、2022年は15試合で5盗塁。今シーズンは、ボストン・レッドソックスに在籍していたが、メジャーリーグでもマイナーリーグでもプレーしていない。

 ここ2シーズンとも30盗塁以上は、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)とホルヘ・マテオ(ボルティモア・オリオールズ)が記録している。ウィットJr.は、来シーズンがメジャーリーグ3年目となる。

 アクーニャJr.と同じく、今オフに満場一致でMVPを受賞した大谷翔平(現FA)は、ここ3シーズンに57盗塁。フランシスコ・リンドーア(メッツ)とジャズ・チザムJr.(マイアミ・マーリンズ)の2人と並び、このスパンでは18番目に多い。投げて打つのに加え、走っても、といったところだ。

 もっとも、大谷の盗塁成功率は69.5%しかなく、ここ3シーズンに50盗塁以上の31人のなかで、最も低い。成功率70%未満は、大谷とアロザレイナの2人。あとの29人の成功率は78%を超えている。ターナーとコービン・キャロル(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、成功率90%以上だ。

 ここ3シーズンのホームランと奪三振のランキングについては、それぞれ、こちらで書いた。

「ここ3年の合計本塁打ランキング。1位はアーロン・ジャッジ、4位は大谷翔平。2位と3位は誰と誰!?」

「ここ3年に500奪三振以上の投手は21人。大谷翔平とダルビッシュ有が奪った三振の数は近く…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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