ここ3年に500奪三振以上の投手は21人。大谷翔平とダルビッシュ有が奪った三振の数は近く…
ここ3シーズンに、500三振以上を奪った投手は、21人を数える。ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)の722奪三振が最も多く、2位のコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)と比べても、45奪三振の差がある。1シーズンの平均でも、15奪三振の差だ。
21人のなかには、大谷翔平(現FA)とダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)もいる。2人の奪三振の数は、ほとんど変わらない。大谷は542奪三振、ダルビッシュは537奪三振。1シーズンの平均は、180.7奪三振と179.0奪三振だ。順位は、14位と15位タイ。ダルビッシュは、ホゼ・ベリオス(現トロント・ブルージェイズ)と並んでいる。
なお、大谷は、これまでロサンゼルス・エンジェルスで投げてきて、今オフにFAとなった。ダルビッシュは、ここ3シーズンともパドレスで投げ、現在もパドレスにいる。ベリオスは、現在、ブルージェイズにいるが、ここ3シーズンは、ミネソタ・ツインズとブルージェイズで投げた。
もっとも、奪三振の数は近いものの、ダルビッシュは、大谷よりも69.0イニング多く投げている。それぞれの奪三振率は11.39と9.72だ。
ダルビッシュの奪三振率9.72も、ここ3シーズンに400イニング以上の57人中18位なので、上から3分の1に入っている。だが、大谷の奪三振率11.39は、ブレイク・スネル(現FA)の11.85とディラン・シース(シカゴ・ホワイトソックス)の11.40に次いで高い。また、大谷は、対戦した打者の31.4%から三振を奪っている。こちらを上回るのは、31.5%のスネルしかいない。ダルビッシュは、14位の26.5%だ。
9イニング平均の「奪三振率」と、対戦した打者の総数に占める奪三振の割合を表す「K%」については、こちらで書いた。
◆「奪三振率のAとB。昨年の9イニング平均はダルビッシュ有が前田健太を上回るが、もう一方の数値では…」
500奪三振未満ながら、菊池雄星(現ブルージェイズ)も、奪三振率とK%は低くない。それぞれ、15位の9.90と19位の25.7%だ。ここ3シーズンに425.1イニングを投げ、1820人の打者と対戦し、468三振を奪った。
ただ、菊池の防御率は、57人中45位の4.38だ。大谷の2.84は3位、ダルビッシュの3.87は31位に位置する。
このスパンの1位と最下位(57位)は、防御率が2.71のマックス・フリード(アトランタ・ブレーブス)と5.75のパトリック・コービン(ワシントン・ナショナルズ)、奪三振率が11.85のスネルと5.80のザック・グレインキー(現FA)、与四球率は1.72のグレインキーと4.51のスネル。K%とBB%も、ベストとワーストは同じ2人だ。
K/BBは、5.84のアーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)が1位、2.28のクリス・フレクセン(現FA)が57位。FIPは、2.79のケビン・ゴーズマン(現ブルージェイズ)が最も低く、5.19のコービンが最も高い。
白星と黒星は、フリオ・ウリーアス(現FA)の48勝とコービンの50敗が最多だ。コービンは、来シーズンが6年1億4000万ドルの契約最終年となる。ちなみに、ここ3シーズンとも、防御率は5.20以上だが、この契約の前年と1年目は、どちらも200イニング以上を投げ、防御率3.30未満を記録した。コービンの契約1年目に、ナショナルズは初めてワールドシリーズに進出し、優勝もしている。
ここ3シーズンにホームランを多く打った打者については、こちらで書いた。