雨の日が続くと、なんだか疲れを感じ気分も落ち込みがちですよね。

歳のせいかもしれませんけど…。笑

そんな時にしっとりいただきたいおやつを求め、JR藤沢駅から徒歩5分ほどのところにある『御菓子司 松月（しょうげつ）』を訪ねました。

昨秋に一度ご紹介した老舗和菓子店『御菓子司 松月（しょうげつ）』。前回は、極上に柔らかな栗が美味しい「栗ひとつ」をご紹介しました（参考記事：【藤沢市】1個195円、手土産にも最適な小さな和菓子。栗がまるごと1粒入った秋を感じる「栗ひとつ」）。

今回は、梅雨時らしい色合いの上生菓子（練切り）を見つけましたよ。

1つ目は、紫や青色の花を咲かせる「あやめ（250円）」。雨の季節を思わせる色彩です。

この練切りの色合いについて、店主の宮崎さんは「あやめの色は青が抜けやすく、色の出し方が難しい」と話します。時間が経過すると色味が少しずづ変化し、桃色がかってくるのだとか。あやめの黄色い模様と緑の葉も丁寧に表現されたひと品。上品にほろりと口の中でほぐれます。

2つ目は、4月から5月に見頃を迎える「ぼたん（250円）」です。黄色いめしべはまるで実物のよう…。

「立てば芍薬（しゃくやく） 座れば牡丹（ぼたん） 歩く姿は百合（ゆり）の花」と、美しさを象徴する喩えにも使われる花「ぼたん」。

繊細な美しさゆえ、表現に至ってはごまかしのきかない世界。そのため宮崎さんは「練切りは、基本の手順をしっかり守ることが大切だね」と言います。

基本の手順・・・。和菓子の匠として「藤沢マイスター」にも認定されている宮崎さんが仰る深いお言葉。ずしっと心に響きました。

四季の花鳥風月を表現する「練切り」の世界。お店によって色形や餡の甘さも異なるので、それぞれの個性も楽しめる和菓子です。

憂鬱な雨の日は、おうちでしっとりと楽しめる巣ごもりおやつを用意してみませんか？

※今日ご紹介した上生菓子（練切り）は季節に応じて随時商品が入れ替わるため、同じ商品があるとは限りません。旬の作品をお楽しみください。

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