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前半戦残り8試合の大谷翔平はあと何本のホームランを打てるか? メジャー記録は39本塁打

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
球宴まで8試合を残して30本塁打の大台に到達した大谷翔平(撮影:三尾圭)

 7月2日(日本時間3日)のボルティモア・オリオールズ戦で、今季29、30号本塁打を放って、オールスター前に30本塁打の大台に到達した大谷翔平。

 ロサンゼルス・エンゼルスの選手としては、1961年に球団が創設されてから初の快挙を達成した。

 2019年にはクリスチャン・イエリッチ(ミルウォーキー・ブリュワーズ、31本)、ピート・アロンソ(ニューヨーク・メッツ、30本)、コディ・ベリンジャー(ロサンゼルス・ドジャース、30本)と3選手がオールスターまでに30本塁打を放ったが、アメリカン・リーグの選手としては2017年のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース、30本)以来。

 オールスターまでの前半戦での歴代最多本塁打は2001年にサンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズが放った39本塁打。この年のボンズはチーム74試合目に39号を放つ超ハイペースだったが、75試合目から前半戦最後の88試合目まで14試合ホームランが出なかった。最終的にはシーズン歴代最多記録となる73本ものホームランを放っている。

 ボンズはシーズン45本塁打を放った2003年にも前半だけで30ホーマーを記録した。

2001年に前半戦だけで39本塁打を放ったバリー・ボンズ(写真:三尾圭)
2001年に前半戦だけで39本塁打を放ったバリー・ボンズ(写真:三尾圭)

 メジャーで初めて前半戦だけで30本塁打以上を打ったのもジャイアンツの選手だった。1954年のウィーリー・メイズはオールスターまでに31本塁打を放ったが、後半戦は10本塁打と伸び悩み、シーズン合計は41本塁打だった。

 ボンズに次ぐ37本塁打は3人の選手が記録している。

 1969年のレジ―・ジャクソン(オークランド・アスレチックス)、1998年のマーク・マグワイア(セントルイス・カージナルス)、そして2013年のクリス・デービス(ボルティモア・オリオールズ)の3選手だ。

 マグワイアはアスレチックス時代の1987年(33本)と97年(31本)、カージナルスでも2000年(30本)と合計4度の前半戦30本塁打以上を記録している。

 今季途中までエンゼルスで大谷のチームメイトだったアルバート・プホルス(ドジャース)も、カージナルスでプレーしていた2009年に前半戦で32本塁打を放った。

 他に現役選手で前半戦30本塁打を記録しているのは、ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース、2013年)しかいない。

 大谷は前半戦残り8試合。8試合全てに出場したとして、今季のペースで計算すれば3本のホームランを打てる。前半戦33本塁打は史上8位タイとなり、サミー・ソーサ(シカゴ・カブス、1998年)やケン・グリフィーJr.(シアトル・マリナーズ、1994年)に並ぶ。

 ここ15試合で13本塁打と大爆発している大谷が、オールスターまで量産体制を続けることができれば、残り8試合で7本塁打を打つ計算となる。

 メジャー歴代1位の通算762本塁打のボンズ、673本塁打のプホルス、660本塁打のメイズ、630本塁打のグリフィーJr.、そしてシーズン70本塁打のマグワイアと66本塁打のソーサ。メジャーの歴史に名前を刻んできたスラッガーたちに大谷は肩を並べた。

二刀流で活躍する大谷のパフォーマンスは、20世紀終わりにソーサとマグワイアが繰り広げた本塁打王争いを彷彿させる熱気を感じさせる。(写真:三尾圭)
二刀流で活躍する大谷のパフォーマンスは、20世紀終わりにソーサとマグワイアが繰り広げた本塁打王争いを彷彿させる熱気を感じさせる。(写真:三尾圭)

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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