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ステフィン・カリーがウォリアーズと契約延長

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ゴールデンステイト・ウォリアーズの顔であるステフィン・カリーが、2026年ー27年シーズンまで契約を延長した。ウォリアーズに残留することで、年間総額、6,258万ドルが保証される。

 現在36歳のポイントガードは、今後3シーズンで1億7,790万ドルを稼ぎ、契約最終年にはウォリアーズとNBA契約による生涯収入が、5億ドルを超える。

写真:ロイター/アフロ

 カリーはパリ五輪で改めて、その存在感を強烈に示した。特にファイナルのフランス戦は、最終Qの7分12秒、8分7秒、8分46秒、9分25秒と立て続けに3Pを決めた。

 30分間コートに立ち、24得点5アシスト、2スティールをマーク。放ったシュート14本のうち、1本を除いて3Pという気の強さで、8本を成功させる。2015年、2017年、2018年、2022年とNBAチャンピオンとなり、2016年、2021年には得点王に輝いたキャリアは、本物だった。

写真:ロイター/アフロ

 ファイナルではフランスを98-87で下したアメリカ代表チームだが、セミファイナルのセルビアとのゲームは95-91とかなり苦しんだ。それでもカリーは33分間プレーし、36得点8リバウンド2アシストと粘り強さを見せる。同プレー時間は、アメリカ代表チーム最長であり、”KING”レブロン・ジェームズよりも長く、両チームを通じて最多ゴール数だった。

写真:ロイター/アフロ

 今回の五輪Vを、36歳の稀有なポイントガードは次のように振り返っている。

 「私がバスケットボールコートに立てるように、家族が犠牲を払ってくれました。できるだけ楽しくプレーするよう支えてくれたのです。それは、自分の人生を振り返ったときに際立つような、素晴らしい瞬間でした。フィナーレは、まさに現実離れしていましたね」

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2021年の春先に尾骶骨、同年の秋に尻と手首、2022年の頭に大腿四頭筋、同年末には肘と、相次ぐ怪我に悩まされたカリーは、当然のことながら「故障の多いベテラン」と見られる。だが、ウォリアーズは、パリ五輪で躍動したカリーを手放すわけにいかなくなったのだ。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ただ、カリーをとことん活かせるチームメイトが今のウォリアーズにいるのか?という問題がある。これは、愛息と同じユニフォームを着て新シーズンを迎える"KING"レブロン・ジェームズも同じだ。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 パリ五輪に集結したアメリカ代表の面々は、やはりドリームチームであり、各々の良い点を引き出せる間柄だった。彼らは新シーズンで、いかなる働きを見せるのか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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