Yahoo!ニュース

近寄るな! あなたの周囲にいる、恐ろしき時間泥棒であるテイカー(奪う人)について。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日のテーマは、「あなたの周囲にいる、恐ろしきテイカー(奪う人)の実態について」です。

テイカーとは、テイクする人のことです。
テイクとは「取る」「奪う」という意味です。
ギブ&テイクのテイクです。「与える」の反対語、「取る」「奪う」です。
そう、テイカーとは、自分の利益のために、人から何かを奪おうとする人のことを指して言うのです。

さて、世の中には、ギバーとテイカーとマッチャーがいます。

ギバーとは、与える人のことです。
マッチャーとは、バランスを取る人のことです。
テイカーとは、取る人、奪う人のことです。

組織心理学者のアダム・グラント氏いわく、「世の中には、25%のギバーがいて、56%のマッチャーがいて、残りの19%がテイカー」とのことです。

私(竹内成彦)は、典型的なマッチャーです。
ギバーって言いたいところですが、私はギバーではないし、ギバーにはなれません。←人からは、ギバーって言われることが多いです。恐縮です。

テイカーは、意識的・無意識的に、人から時間お金モノを奪っていきます。

この無意識的というのが曲者で、たとえば私は、今、あるオンライン講座に参加しているのですが、セミナー講師から、「今からシェアタイムをします。5人で15分、差し上げます」と言われたにも関わらず、ひとりで10分以上も、自己紹介も交え、長々と喋る人が少なからずいます。そんな人が1人でもいると、まぁ、実際いることが多いのですが…、残りの4人は、1人1分ちょっとしか喋ることが出来なくなってしまいます。

これは、非常に不公平なことです。そして、せっかくのシェアタイムが台無しです。もっと言うと、セミナーそのものも、意味のないものにもなりかねません。

長々と喋った人に悪気はありません。「自分は気さくで朗らかなおばさんだ」ぐらいに思っていたりしています。そう、自分が多くの人の時間を奪ったことに気付いてないのです。そういう時間泥棒のテイカーは、世の中にたくさんいます。

また私のカウンセリングルームに、お気軽に電話をかけてくる人がいます。そしてわざわざ私に尋ねるのです。「そちらのカウンセリングルームは、カウンセリング料金はおいくらなのですか?」と…。そして、ついでに自分の悩みごとまで喋り始めます。

私の予約専用の電話番号は、ホームページにしか載っていません。タウンページにも載せていません。ホームページを見れば、カウンセリング料が幾らか? 書いてあります。見れば幾らか? わかる筈です。それを、ろくに見もしないで、電話をかける…という行為に及ぶのです。

電話をかけている人には、「自分は、相手の手を煩わせている」「自分は、相手の時間を奪っている」という意識がありません。だから悪気なく、電話をかけることが出来るのです。

私が、ホームページにも、そして私が発行しているメルマガにも、「お気軽にお問い合わせください」と書いてないのは、書いたことが1度もないのは、テイカーの餌食になりたくないからです。私のカウンセリングルームに通ってくださっているクライアントとの時間を、何よりも大切にしたいと思っているからです。

長い行列が出来ている駅の切符売り場で、長時間並び、やっとのこと、切符購入場所まで辿り着いて、そして初めて財布を開けて、運賃を確かめるおばさんは、残念ながら、後ろに並んでいる人のことを考えない時間泥棒のテイカーです。

混んでいるマクドナルドに行って、店員の女の子に、「今日は、どのハンバーガーが美味しい?」「俺の口に合うハンバーガーはどぉれ?」等と尋ねるおじさんも、立派な時間泥棒のテイカーです。

ちなみに私(竹内成彦)は、銀行のATMの操作は、メチャメチャ早いです。世界一速いのではないかと思うくらい早いです。それは、後ろに並んでいる人を待たせてはいけないと思うからです。

皆さん、人のお金を取ったり、人のモノを取ったりすることに関しては、自覚があることが多いのですが、人の時間を奪うことに関しては、案外無頓着だったりします。

と、ここまで言うと、「竹内は、なんてせっかちな、神経質な奴だ」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。私は結構のんびり屋で、店員さんがゆっくり作業していても、イライラしたり急かしたりすることはありません。私自身も、急かされたりするのが大嫌いだからです。
ただ私は、自分の時間を不必要に奪われたくないし、人の時間も不必要に奪いたくないと考えているだけなのです。

喫茶店に行って、「相手の話を聞かず、自分ばっかり話して、お勘定は割り勘」とおっしゃる人は、自分がテイカーだという自覚を持ったほうがいいです。
男性におごってもらってばっかりで、「ありがとう」も「ごちそうさま」も言わない女性は、自分がテイカーだという自覚を持ったほうがいいです。

テイカーは、一時的に見れば、得しているように見えるかもしれませんが、長い目で見ると必ずと言っていいほど損しています。人望を失い、不幸な人生を歩むことが多いからです。

この記事をご覧のあなたが、テイカーでないことを、私は心から祈ります。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

竹内成彦の最近の記事