【札幌市南区】密を避けて「石山緑地」で札幌軟石を感じるおさんぽに出かけよう!
またコロナの感染を一層注意深く避けながら、日常生活を送る必要が出てきましたね。
というわけで、密を避けるさんぽコースの目的地として、南区の石山緑地をご紹介しますね。ご存じの通り、かつての札幌軟石の石切場の跡地を利用した公園です。もちろん自家用車でも行けますが、地下鉄とバスを利用しつつ歩いて行くことも可能です。
そもそも、札幌軟石とは
4万年くらい前に、支笏カルデラで大規模な火砕流が発生し、噴火物が現在の札幌市南区エリアにまで達しました。この火砕流の噴出物が固まったものが、凝灰岩(ぎょうかいがん)となったもの、それが札幌軟石です。
札幌軟石を含む地層は、現在の豊平川の南側に位置しています。というか、ここまで軟石のもととなる噴出物が流れてきたので、この流路になったんですね。ちなみに豊平川北岸の硬石山は、札幌硬石という別な石の産地となります。
札幌軟石の採掘が開始されたのは明治7年頃から。石材としては加工しやすいので、明治中期から大正にかけ、建築資材としてさかんに使われました。開拓使は防火にも有効な軟石の採石に力を入れました。また開拓使は、馬車で軟石を運ぶために山鼻から真駒内の間の道路を切り開きました。これが現在の石山通です。
札幌軟石の使用例
札幌軟石を使用した最大の建物と言われる、旧札幌控訴院(現在の札幌市資料館)はあまりにも有名ですね。
石山緑地のすぐ近くにある、旧石山郵便局(現在の「ぽすとかん」)も見事です。
創成イーストの寿珈琲に埋もれていた、かつての札幌軟石の壁。2007年に再発見されました。
石山緑地
現在の石山緑地にあたる石切場に軟石の層を発見したのは、開拓使のお雇い外国人であったワーフィールドとアンチセルです。発見から3年後の1875年に本格的な採掘を開始し、1977年まで実に一世紀に渡って採掘をしていました。
その結果形成された石切場の特殊な光景を、平成に入って公園化したのです。
公園は2ブロックに分けられ、切り立った岩肌が露出した採石場跡を生かした芸術的な景観の “南ブロック” に、今回ご紹介する風景はあります。
スパイラルスプリング(水の広場)
個性的な「玉石の塔」から、螺旋状の水路「スパイラルスプリング」へと水が流れていきます。なんだか宮崎駿さんの世界観のようですよ!夏場は小さな子供も水遊びができる広場です。
今年の遊水路の開放期間は 8月16日(火)まで。時間は10:00 ~ 16:00とのことです。
ネガティブマウンド(石の広場)
ネガティブに彫られた空間を利用したコロシアムのような場所と、ポジティブに残る鋭い刃物のような峰たち。採石の跡地をアートに変えた高低差のある空間です。
ぜひコロシアムの一番下まで降りて行って、手を鳴らしてみてください。開放空間の中とは思えないような、周期の短い、硬い反響を確認できると思います。
ここで楽器(私って、実は世界で数人しか残っていないフランス式ピストンホルンのマニアなんです)を吹いてみたいなあ!
今回の写真は全て、2020年から21年にかけて、私が国内旅行のガイド兼添乗員をした時と、2020年に札幌軟石めぐりの実験的なガイドツアーを担当した時に撮影したものです。
ちょっと足を伸ばして。。。
もしドライブされるのであれば、国道453号線を南下し道道117号線に入って、札幌市外とはなりますが、恵庭渓谷を訪ねてみるのはいかがでしょうか?特に白扇の滝は、なかなか見応えがありますよ!
ご参考までに!
■石山緑地■
住所:札幌市南区石山78-24外
バスとウォーキングで行く場合
地下鉄南北線「真駒内駅」~ 中央バス空沼線 [真101] または滝野線 [真102] 乗車 ~「石山東3丁目」下車 ~ 徒歩 4 分
車で行く場合
駐車場台数:46台/3 ヶ所( 20台、18台、8台)
利用時間:7:00 ~ 21:00(夜間閉鎖)
公式ウェブサイトは、こちら。
★連絡先★
藻南公園管理事務所
札幌市南区川沿10条1丁目2-58
電話:011-578-3361