【名古屋市熱田区】名古屋に出島があった!? 東海道随一の宿場町として栄えた「宮の渡し」を訪ねて
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江戸・日本橋から京・三条大橋に至る全長492kmの「東海道」。名古屋もその道中、宿場町や物流網として栄え、その軌跡が今でも点在しています。
鳴海宿や一里塚、有松の街並みなど、近世以降の名古屋の歴史は"街道の歴史"と言っても良いほど、文化や産業などの面で現代までつながる影響を残しています。
そんな街道の歴史の中で、鍵となるスポットが名古屋市熱田区にあるのはご存知でしょうか?それが「宮の渡し」です。当時、東海道の宮宿〜桑名宿まで、東海道の中で唯一海路であり、渡し船が運行していました。
その距離は当時の単位で七里(約27.5km)。そのため"七里の渡し"とも呼ばれて親しまれていたのです。その名残が伝わる場所が、現在の「宮の渡し公園」になります。
旧街道の趣を残す「宮の渡し公園」ですが、事前情報を頭に入れておくと、より歴史情緒に浸ることができますよ。
例えば当時、宮宿には約250の旅籠(現代でいうホテル)があり、東海道で最大の宿場町だったというエピソードが残っています。2024年1月現在、国内OTA(楽天・じゃらん)に登録されている名古屋のホテル数は250前後です。
そう考えると、宮宿の規模がすごいということを実感していただけるのではないでしょうか?現在の名古屋駅周辺よりも栄えていた、ということを物語っています。
またもう一つが、かつてあったと伝わっている建築物の存在です。実は港には1万平方メートルの出島が造成され、東浜御殿という立派なお屋敷が築かれたことが分かっています。長崎の出島が1万3千平方メートルなので、3/4ほどの規模です。
また御殿は名古屋城本丸御殿に匹敵する豪華さを誇り、三代将軍徳川家光が上洛の際に宿泊したことも分かっています。東海道随一の要所にして、海上城郭があったとは、現在の閑静な景観から想像できない歴史のロマンが感じられますね。
そんな東浜ご殿ですが、近年地元の方の交流の中で、名古屋市中区の「崇覚寺(そうがくじ)」が所蔵している掛け軸の中に"東浜ご殿"の一部が描かれているということが最近判明しました。
描かれた年代や作者は不詳ですが、作風から明治期の可能性が高く、宮の渡しの景観をよく知る誰かが描いたとされています。また現地調査などから、構造物の一部が見つかっており、東浜ご殿の正確な場所がどこだったのか?学識者の間で議論も進んでいます。
知る人ぞ知るスポットですが、実は名古屋には隠れた魅力が秘められていることを「宮の渡し公園」の存在が示しています。空襲を経て消失してしまったり、宅地造成でなくなってしまった歴史の軌跡を辿れる場所が、今でも市内に残っているのです。
そんな宮の渡し・宮宿ですが、熱田区を盛り上げる街づくり団体である「あつた宮宿会」のネーミングとして使用されていることも、地元の方のアイデンティティであることを物語っています。
今年2月5日には、あつた宮宿会も発起人となり、「あつた観光まちづくり連盟」という熱田区を中心に、名古屋観光活性化を目指す団体が発足しました。熱田区のスポットや取り組みにますます目が離せません。
<宮の渡し公園>
住所:愛知県名古屋市熱田区内田町
アクセス:名鉄名古屋本線・熱田神宮伝場町から徒歩約7分
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