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育児中のスマホは子どもに悪影響?子どもの横でスマホを見る時に注意すべき3つのポイントを保育士が解説!

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:育児中にスマホを触ることについてどうお考えですか?

皆さんは子どもと一緒にいる時もついついスマホを触ってしまうということはありませんか?
やめた方が良いとは思っているものの、なかなかやめられなくて困っているという方も多いのではないでしょうか。
そして心配になるのが、子どもの前でスマホを触ることで子どもに悪影響はあるのかということ。
果たして子どもへの影響はどうなのでしょうか。
こちらの質問についてお答えしていきたいと思います。

育児中のスマホはやっぱりダメ?

育児中にスマホを触ることは子どもに悪影響があるのでしょうか。
結論から言うと、スマホの使い方によっては悪影響があると言えるでしょう。
そんなわけで、子どもと一緒にいる時にスマホを触ることの危険性についてご紹介していきます。

1 感情が伝わらない

スマホを触っている大人の表情はどんなものでしょうか。
意識したことのない方がほとんどだと思いますが、スマホを触っている人は無表情です。
ここで、子どもたちが話しかけてきたとしましょう。
この時に、子どもの目も見ずに無表情で「ホントだー」「すごーい」と返事をするとどうでしょうか。
そんな大人の姿を見て子どもたちはどのような印象を受けると思いますか?
恐らく、コミュニケーションをとる楽しさや人と触れ合う温かさも感じなければ、むしろ恐怖の感情さえ持つかもしれません。

また、これらは小さな赤ちゃんにとってはより深刻です。
例えば、授乳中を想像していただくと分かるように、特に乳児期の赤ちゃんは言葉ではなく、表情や目線でのやり取りがコミュニケーションをとる上で非常に重要なポイントとなります。
表情や目線が合わないと感情も何も伝わらないため、スマホに目を向けたままではコミュニケーションをとっているとは言えないのです。

2 子どもの呼びかけにすぐ応じない

スマホを触っている時、すぐに返事ができる方は少ないと思います。

・子どもが「見て!」と言っているのに、大人はスマホを触りながら「ちょっと待って〜」と返事をする。

・子どもに呼ばれてから数秒の沈黙が流れた後に、「うん?なんだっけ?」と聞き直す。

こういった場面は街中でも多く見かけるのではないでしょうか。
これらを繰り返すことで、子どもは「どうせ見てもらえない」「聞いてもらえないから」と親とのコミュニケーションを諦めるようになります。
気付けば子どもとの会話が減っていたということも十分に考えられるのです。

3 子どもの危険に気付けない

スマホに集中していると、当然子どもに目を向ける機会は少なくなるでしょう。
歩きスマホの危険性が話題になった時期もありましたが、それと同様に親の目が子どもに行き届かなくなることで子どもにも危険は及びます。
特に公園などでは遊具から転落したり、道路へ出てしまったりと大きな事故になりやすいものです。
例えば公園の遊具から転落した時に、手を出して落下を防ぐことも大人の大切な役割ですが、

「それ、そのままだと戻れなくなって危ないと思うよ」

といった感じで、子どもが予測できないであろう危険を知らせてあげることも子どもの事故を防止するための大人の大切な役割です。
スマホを触っていることで子どもから目を離す時間が増え、大きなケガや事故に繋がる可能性は高くなると言えるでしょう。

スマホがダメ!は感情的?

ここまでいくつか問題をご紹介してきましたが、育児中にスマホを触ることは「スマホネグレクト」などと呼ばれることもあり、今日においてこれらは問題視されています。
しかし、私は育児中にスマホを触ることに対して絶対に反対と考えているわけではありません。
それは、こういった意見に対して私は感情的になっているところがあると感じているからです。

例えば、公園であるきょうだいの子が遊んでいたとしましょう。
母親はその近くのベンチに座り、子どもには目も向けずにスマホを触っていれば、恐らくスマホネグレクトとして問題だと考える方は多いことと思います。
ところが、その母親が読書をしている場合はどうでしょうか。
なんとなく、親子それぞれが思い思いに自分の時間を過ごしているように感じませんか?

また、必ずしも子どもの遊びに親が付き合う必要はありません。
大人は、空想上を自由に飛び交う子どもたちを現実に引き戻す強い力を持っています。
遊ぶ子どもたちと目が合ってしまったり、ついツッコミを入れてしまったりするだけで、子どもたちの遊びが崩壊してしまうこともあるのです。
そのため、子どもが自分の世界に入って集中して遊べるようになってくると、遊んでいる子どもとはある程度の距離をおくことも実は大切なポイントなのです。

ここまでスマホ育児について説明してきましたが、やはり理想は子どもとの会話を楽しんだり、子どもがどんなことをして遊んでいるのか目を向けてみたりすることを楽しめることが1番だと思います。
例えば、子どもたちのごっこ遊びやその設定、聞こえてくる言葉に注目してみてください。
子どもの世界を覗いてみると、

「こんなことやっているの!?」
「こんなこと考えていたの!?」
「こんなふうに見えていたの!?」

とおもしろおかしいことも結構たくさんあるのです。
私個人としては、育児中に絶対にスマホを触るべきではないとは考えていませんが、子どもたちをよくよく観察してみると、新しい発見もたくさんあることと思います。
その中から子どもの想いや意外な一面を見ることで、子どもや子育ての楽しさが広がっていくのではないでしょうか。
ぜひ、気持ちに余裕のある時にはスマホはポケットに入れ、子どもたちの姿に目を向け、聞こえてくる言葉に耳を傾けてみていただけると嬉しいです。

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保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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