今年のア・リーグ中地区がそうなる「地区優勝以外は4チームとも負け越し」はどれくらい珍しいのか
ア・リーグ中地区の5チーム中、勝率.500以上でレギュラーシーズンを終えるのは、81勝72敗のミネソタ・ツインズだけになりそうだ。カンザスシティ・ロイヤルズとシカゴ・ホワイトソックスは、すでに95敗以上を喫している。デトロイト・タイガースとクリーブランド・ガーディアンズは、どちらも81敗だ。あと1敗で負け越しが確定する。
ア・リーグの他2地区とナ・リーグの3地区は、いずれも、5チームのうち3チーム以上が勝率.500以上を記録している。ア・リーグ東地区は、5チームとも勝率.500以上の可能性も、まだ残っている。地区最下位のボストン・レッドソックスは、75勝78敗だ。
ヒューストン・アストロズがナ・リーグ中地区からア・リーグ西地区へ移り、どの地区も5チームずつとなった2013年以降、地区優勝以外は4チームとも負け越しは、延べ6地区を数える。そうなるはずの、今シーズンのア・リーグ中地区を含めると7地区だ。
6地区(ア・リーグ3地区とナ・リーグ3地区)×11シーズン(2013~23年)=66地区なので、地区の5チーム中4チームが負け越しの割合は、10.6%(7/66)となる。
内訳は、ナ・リーグ東地区とア・リーグ西地区が2度ずつ、ア・リーグ中地区は今シーズンが3度目。
直近6シーズン(2018~23年)の4度のうち、1チーム60試合の短縮シーズンだった2020年のア・リーグ西地区を除くと、あとの3度はいずれもア・リーグ中地区だ。
つけ加えると、昨シーズンのア・リーグ中地区は、2位のホワイトソックスが81勝81敗。地区優勝のガーディアンズ以外は、4チームとも勝率.500以下だった。2位が勝率.500ちょうどのパターンは、2013~22年の10シーズン中、他には2013年のナ・リーグ西地区しかない。
ア・リーグ中地区のチームがワールドシリーズまで進んだのは、2016年のクリーブランド・インディアンズが最後だ。2017年以降は、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ進出も皆無。直近の6シリーズとも、ア・リーグ優勝をかけて、東地区のチームと西地区のチームが対戦している。