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【NIKE AACレポート】横地聖真:「スリーも昔に比べれば入るようになったので自信がつきました」

青木崇Basketball Writer
4度目のキャンプでスキルへの自信を深めた横地 (C)Takashi Aoki

 昨年U16とU18FIBAアジア選手権を経験した横地聖真(福岡大附属大濠高)は、中学3年生のときから4年連続となるNIKE ALL ASIA CAMP参加。高校3年生になったこともあり、アジア・オセアニアでトップレベルの選手相手でもフィジカルで負けることはあまりなく、ドライブのチャンスとわかると積極果敢に攻める姿勢を見せていた。と同時に、試合で自己アピールに走りすぎることなく、チームにとって最善なプレーをすることを心がけていたのはまちがいない。

 しかし、メンタルの部分でまだまだ成長しなければならないことは、ドリル中に集中力を欠いたことが原因でワシントン・ウィザーズのアシスタントコーチ、デイビッド・アドキンズに叱られたシーンがあったことでも明らか。また、試合中にボールをもらえなくなってしまうと、イライラから緩慢なところが出てしまう点は、キャンプで指導していた複数のコーチから耳にしていた。

 それでも、彼らが横地の才能を買っていたのも事実。6月下旬に行われたU20の日本代表キャンプに呼ばれるなど、オールラウンダーとしてさらなる成長が期待される横地に、今年のNIKE ALL ASIA CAMPを振り返ってもらった。

Q 今年参加できるという話を聞いた時に感じたことは?

「本当は、3回行ったので大濠の他の人に譲ろうかなと思って(片峯聡太)先生に言ったんですけど、行って来いと言われたので、行くからにはちゃんとやろうと思って来ました」

Q どんな意識を持ってキャンプに臨もうと思いましたか?

「周りがデカいのは日本であまりいないし、ディフェンスの当たりも強い。このアジアキャップでは(日本にいる)留学生よりもデカくて、身体能力もある(選手がいる)から、そういった中でどうフィニッシュしていくかのを意識してやりました」

Q 今回は210cm以上の選手がほとんどいなかったので、これまでとはちょっと違ったのでは?

「そうなんですけど、身体能力が高かったので、そういった部分では日本と違いました」

Q 他の国の選手との違いで特に感じたことは?

「オーストラリアとニュージーランドの人たちはバスケットボールをやっているからパスを回すんですけど、他の国の人はアピールしたいがためにやっぱりパスをしない。そういうの他の国と違うのかなと…。アピールするのはいいと思うんですけど、もっとパスを回してやっていったほうがいいと僕は思います」

Q オーストラリアやニュージーランドの子たちとはやりやすかったわけですね?

「やりやすいですね」

ドライブでの積極性に加え、3Pシュートで手応えを得たという横地 (C)NIKE BASKETBALL
ドライブでの積極性に加え、3Pシュートで手応えを得たという横地 (C)NIKE BASKETBALL

Q 今回のキャンプでいちばん通用したなと思える部分は何ですか?

「パスをもらったら積極的に行って、スリーも昔に比べれば入るようになったので自信がついたし、ドライブは何回も行けました。ドライブとキックアウトは結構できたので、これを日本に戻ってからも継続していきたいです」

Q 課題と感じたことと、キャンプに参加して得たものは?

「もっと他の国の選手みたいに、自己中心的になるくらいの強い気持、その意識を持ったほうがいいかなと思います。けど、自己中はよくないので、その意識を持ちながらドライブに行くみたいなことは、他の国の選手から学べたと思います」

Q そのバランスを保つことがしっかりできるようになりたいということですか?

「はい」

Q 高校でのキャリアはあと半年ほどですが、この経験をどう生かすつもりですか?

「インターハイに行けなかったけど、ウィンターカップには行けると思うので、全国の舞台でまた(福岡)第一とやって、その前にも福岡県予選がありますけど、そこでもいい試合をして、最後は全国で第一を倒して優勝したいので、それに向けて頑張っていきたいと思います」

Q カイル・クーズマ(ロサンジェルス・レイカーズ)のプレーをキャンプ中に見る機会があったと思いますが、どんな印象を持ちましたか?

「デカいし、ドリブルも足の幅をうまく使うことで少なかったし、ステップとか身体の使い方がうまかったと思いました」

Q 映像を見ながら彼が解説してくれたことは参考になりましたか?

「自分もすごくミドルが得意というわけではないです。シュートは苦手じゃないですけど、スクープシュートは留学生に対して使えると思うので、ミドルとスクープシュートを使い分けて行けたらなと思います」

Basketball Writer

群馬県前橋市出身。月刊バスケットボール、HOOPの編集者を務めた後、98年10月からライターとしてアメリカ・ミシガン州を拠点に12年間、NBA、WNBA、NCAA、FIBAワールドカップといった国際大会など様々なバスケットボール・イベントを取材。2011年から地元に戻り、高校生やトップリーグといった国内、NIKE ALL ASIA CAMPといったアジアでの取材機会を増やすなど、幅広く活動している。

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