W杯アジア最終予選の組み合わせ抽選会が4月12日に開催 戦績から見える日本代表のベスト組み分けは?
国際サッカー連盟が最新のFIFAランキングを発表した。これによって、ロシアワールドカップのアジア最終予選におけるポット分けが以下のように決定した。
第1ポット:イラン、オーストラリア
第2ポット:韓国、日本
第3ポット:サウジアラビア、ウズベキスタン
第4ポット:UAE、中国
第5ポット:カタール、イラク
第6ポット:シリア、タイ
4月12日にマレーシアのクアラルンプールで開催される組み合わせ抽選会で、各ポットの2カ国がA組、B組に割り振られ、最終予選の組み合わせが決まる予定だ。
レギュレーションをおさらいしておくと、アジア最終予選は6カ国が2組に分かれ、各国がホーム&アウェイの総当たり10試合を行い、各組上位2カ国がワールドカップ出場権を獲得する(各組3位はアジア地区プレーオフに回る)。
組み合わせ抽選会を前に、過去の対戦成績から日本代表にとって最も恵まれた組み合わせをシミュレーションしてみる(参照:サッカー日本代表データベース)。
ポット1は直近5試合で3勝2分0敗のオーストラリアが◯
ポット1の2カ国との対戦成績は以下の通りだ。
対イラン 16試合5勝5分6敗
対オーストラリア 23試合8勝8分7敗
どちらもほぼ五分五分の戦績だが、直近5試合で見ると対イランでは1勝3分1敗に対し、対オーストラリアでは3勝2分0敗となり、オーストラリアの方が相性が良いと言える。
ポット3は1敗しかしていないウズベキスタンがベター
ポット3の2カ国との対戦成績は以下の通りだ。
対サウジアラビア 11試合7勝1分3敗
対ウズベキスタン 10試合6勝3分1敗
ウズベキスタン戦の1敗は、ブラジルW杯のアジア3次予選の突破を決めた後の消化試合で0-1で負けた試合である。3敗を喫しているサウジアラビアよりウズベキスタンの方が組みやすい相手と言えるだろう。
ポット4は分が悪い中国は避けたい
ポット4の2カ国との対戦成績は以下の通りだ。
対UAE 15試合5勝8分2敗
対中国 25試合11勝7分7敗
中国とは相性が良くない。1998年に7敗目を喫して以降は9戦して4勝5分0敗と負けていないが、直近3試合は連続して引き分けている。対戦成績とは関係ないが中国で試合をする場合、様々な面で「アウェイの洗礼」を受ける点もネガティブ要素と言えよう。
ポット5は直近6連勝しているイラクが相性抜群
ポット5の2カ国との対戦成績は以下の通りだ。
対カタール 8試合2勝4分け2敗
対イラク 11試合6勝2分3敗
どちらも1984年に敗戦して以来、30年以上負けていない相手だが、特にイラクの場合は2000年から6戦全勝と相性が抜群だ。
ポット6は無敗のシリアよりもサッカースタイルが合うタイを希望
ポット6の2カ国との対戦成績は以下の通りだ。
対シリア 10試合9勝1分0敗
対タイ 20試合14勝4分2敗
対シリアの勝率9割も素晴らしいが、タイの場合も直近3試合は全て3点差で完勝しており、どちらも相性が良い(タイ相手の2敗は前世紀のもの)。戦績だけで単純比較するとシリアとなるが、フィジカルよりもパスサッカーで崩そうとしてくる東南アジアのスタイルの方が日本にとってはやりやすいため、このポットはちょっとひねりを入れて、タイと同組を希望したい。
敗戦率が5割を超える韓国が同ポットになったのが最良の出来事
これらの分析により、日本のベストの組み合わせは、オーストラリア、ウズベキスタン、UAE、イラク、タイと筆者は結論付ける。
ちなみに日本と同じく第2ポットに入った韓国との対戦成績は以下の通りだ。
対韓国 74試合13勝23分38敗
敗戦率が5割を超えるアジア最強のライバルが別組に入ることが決定したのは、朗報と言える。
「捕らぬ狸の皮算用」であることは自覚しているが、組み合わせが決まる前にこうやってシミュレーションしてみるのも、サポーターにとってのひとつの楽しみと言える。4月12日の組み合わせ抽選会は固唾を飲んで見守ることにしよう。