犬が飼い主以外にうれしょんする理由5つ!どう対策をすればいい?
犬が飼い主以外にもうれしょんするのは、飼い主にとっても飼い主以外の相手にとっても、可愛らしい反面すこし困った行動だと思うものです。
そしてうれしょんを繰りかえされ続けると、来客をよびにくくなったり家具が汚れたりなど、飼い主にとっては重大な問題にもなりかねません。
そこで今回は、犬が飼い主以外にもうれしょんしてしまう5つの理由とその対策について解説します。愛犬のうれしょんに頭を抱える飼い主さん、うれしょんをどうにかしたい飼い主さん必見の内容です。
1.犬のうれしょんとは?
犬のうれしょんとは、犬が興奮したときに無意識にでてしまうおしっこのことですが、「服従」を示す行動でもあります。
犬は人とのコミュニケーション能力が高く人と関わるのが好きなため、飼い主や周囲の人との交流・遊び・おやつなどに対して大興奮する犬が多いです。そのときにおしっこが出てしまいます。
とくにうれしょんは膀胱の筋肉が未発達な子犬や、体格が小さく、飼い主や他の犬に対して服従心を示す機会が多く小型犬に多い傾向があります。
そして「うれしょん」自体は、なにも飼い主だけにするわけでもありません。犬のなかには飼い主限定だけでなく、「であれば誰にでもうれしょんをしてしまう」という犬もいます。
2.犬が飼い主以外にうれしょんをする理由5つ
2‐1.子犬だから
犬が飼い主以外にうれしょんをする理由の一つは、「子犬だから」です。
犬は生後8~10ヶ月頃(大型犬は18~24ヶ月)までに成犬になりますが、それまではまだ体も心も未熟で、自分の感情をコントロールすることが苦手です。そのため興奮したときに、自分の意思に関係なくうれしょんしてしまうことがあります。
また、子犬はまだ膀胱の筋肉が未発達で自分の排尿をコントロールする力が弱いため、興奮したときに、抑えきれずに漏らしてしまうことも。
子犬のうれしょんは成長とともに自然に治まることが多いですが、成犬になってもうれしょんをしてしまう犬も多いです。
2‐2.単純に「人」が好きだから
犬が飼い主以外にうれしょんをしてしまう理由として、犬は基本的に「人」自体が大好きな動物だからということがあります。犬と人は約40万年前から生活しているほどの関係。なので犬が人を好きになるのは、「なるべくしてなる」ようなものです。
また犬は本来群れで生活する動物で、群れの仲間に対しては愛情や喜びを表現するためにうれしょんをするのですが、犬にとって人は「リーダー」や「友達」のような存在。
そのため飼い主以外の人に対しても、犬は愛情や服従を感じてうれしょんをしてしまうのです。
2‐3.遊んでもらえると思うから
犬が飼い主以外にうれしょんをする理由のひとつは、「遊んでもらえると思うから」です。
犬は、遊ぶことが大好きです。遊びを通して、ストレスを発散したり、運動をしたり、社会性を身につけたりしています。
そのため飼い主以外の人やほかの犬に対してうれしょんをする場合は、その相手と一緒に遊んでもらえると思っている可能性もあります。
つまり犬はその相手と一緒に遊びたいと思っていることを、うれしょんという形で表現しているということです。
2‐4.臆病で気の弱い性格だから
犬がうれしょんしてしまうのは、なにも「嬉しい」「興奮している」といったポジティブな理由だけではありません。
臆病で気の弱い犬は、恐怖やそのストレスから「うれしょん」してしまうことも。(※この場合はうれしょんではなく、「びびりしょん」ともいえます。)
また他の犬や人に「服従している」のをアピールすることで、自分の身を守ろうとする意識も働いているのでしょう。
このように臆病で気の弱い犬は、他の犬や人に会ったときに恐怖やストレスを感じてうれしょん(びびりしょん)をしてしまうのです。
2‐5.もともと興奮しやすい性格だから
犬が飼い主以外にもうれしょんをする理由として、「もともと興奮しやすい性格だから」というのが挙げられます。
犬には個々の性格の違いがあり、そのなかにはもちろん興奮しやすい性格の犬もいます。そういった犬は来客があったときはもちろん、散歩やご飯の時間、動物病院での診察のときでもすぐにハイテンションになってしまい、思わずうれしょんが漏れてしまいます。
このように性格上興奮しやすくなる犬は、感情やエネルギーのコントロールがうまくできず、うれしょんをセーブするのが困難なのです。
3.犬が飼い主以外にうれしょんするときの対策
3‐1.しつけをする
犬がうれしょんする理由は、興奮や愛情、遊びなどありますが、いずれの場合も、犬の行動をコントロールするためには適切なしつけや接し方が必要です。
犬のしつけにはさまざまな方法があります。うれしょんを改善するためのしつけとしては、次の方法が効果的です。
・「興奮させないようにする」しつけ
うれしょんの原因の多くは、興奮です。そのため、犬が興奮しないようにしつけることが大切です。
具体的には飼い主の帰宅時や来客時など、犬が興奮しやすいタイミングは犬を興奮させないように気をつけて、もし犬が興奮しても落ち着くまで構わずに、そのままそっとしておきましょう。
・「落ち着く方法を教え込む」まて・お座りなど
犬が興奮したときに、落ち着く方法を教え込むことも効果的です。
たとえば「おすわり」や「伏せ」などの基本的なしつけを教え、犬に落ち着くための指示を出すようにしましょう。
犬が落ち着いたら、声をかけたり撫でたりして犬を褒めてあげてください。
※しつけの具体的な方法は、こちらを参考にどうぞ!
3‐2.来客時はケージで待たせる
来客時にケージで待たせることは、犬の興奮や過度な挙動をコントロールするための有効な対策の一つです。
来客時に犬が自由に動き回ると、来客に対して興奮しすぎたり、過度な歓迎行動を示す可能性があります。しかしケージで待たせることで、犬と来客との最初の接触がコントロールされ、犬の興奮を抑制できるでしょう。
また犬自身ケージから出られないため、客人や部屋が犬のうれしょんで汚れることを防ぐことができます。「絶対にうれしょんNG」というシーンに役立つ方法です。
3‐3.犬に過剰な反応をみせない
犬のうれしょんを抑制するためには人もそれなりの対処をする必要があります。具体的には「犬に過剰な反応をみせない」ことです。
犬は、飼い主や飼い主以外の人でもその反応をよく観察しています。そのため人がうれしょんに対して過剰に反応すると、犬は「うれしょんをすれば、喜んでくれる」と学び、うれしょんの度合いがパワーアップするのです…。
そのためもし犬が過剰に興奮していても、その行動に注意を払わず適度にスルーすることも大切です(通常のトーンで一言声をかけてあげるくらいはOK)。過剰な反応を示さないことで、犬は徐々に落ち着くようになるでしょう。
3‐4.おむつをつける
おむつを使用することは、犬のうれしょんを管理する手段として効果的です。ただしおむつは一時的な解決策なので、必要に応じてほかの対処をすることは重要です。
とはいえなかなかしつけが完了しない・ケージに入るのが大嫌い・どうしても「うれしょん」させたくないといったときは、積極的に使用してOK。飼い主も犬もストレスがかからないようにしましょう。
ほかにも犬がうれしょんする可能性が高いタイミングでおむつをつけておけば、うれしょんによる失禁を防ぐことができます。
3‐5.犬を叱らない
犬がうれしょんを示す行動には様々な原因が考えられます。そのなかには「嬉しい」「遊んで」のほかに「服従」の意味がこめられてることも。
したがって犬が他の人にうれしょんをする場合は、その原因を理解し、適切な対策を取ることが重要です。うれしょんの意味が「服従」だったときに叱られると、犬は「なんで叱るの?」という悲しい気持ちになります。
犬との信頼関係は重要です。犬が叱られることで信頼が崩れ飼い主に対して抱く不安や警戒心を抱いてしまうかもしれないので、原因がわからないときも「叱る」のは控えてくださいね。
4.犬のうれしょんをやめさせるには?
犬のうれしょんを完全やめさせたいのであれば、「しつけ」がカギとなります。「待て」や「お座り」などのしつけをマスターさせれば、うれしょんもコントロールできるようになるでしょう。
犬は賢く従順な動物なので、基本的にはどんな犬でもしつけることはできますが、犬によってしつけしやすい犬・しにくい犬がいます。
そのため自宅で頑張ってみたけどできそうにないという場合は、ドッグトレーナといった犬のしつけの専門家に頼ってみるのもいいですよ。
5.まとめ
犬が飼い主以外にうれしそうにするのは、嬉しい・服従心・恐怖やストレス、遊び相手への期待など、犬なりの心理的要因があるからです。
いかなる理由であれ飼い主は「うれしょんしないで…」と思うものですが、大切なのは犬の気持ちに寄り添い、個々に合わせた対処を考えていくこと。
とにかく叱りまくるといった対応は控え、飼い主の正しい対処と理解で犬を成長させてあげましょう。