西武池袋線椎名町駅の北口を出て左へ行くと短いアーケード商店街があります。その真ん中あたり、ビルの2階にある「PIZZA＆BAR『椎名島』」
夜は文字どおりPIZZA＆BARとして営業し、多くのお客さんで賑わっています。そんな『椎名島』がラーメンを始めたとあったので、早速行ってきました。

◆「しお　スペシャル」を味わう
お店の看板を見ると、味は「しょうゆ・しお・みそ」の３種類とごく一般的ですが、麺は味ごとに異なるとあります。また「こだわり」の「醤油」「塩」「味噌」を使用しているともあります。イタリアンのシェフである店長さんがつくったラーメンを味わうのを楽しみにお店に入りました。

最初にいただいたのは「しお」の「スペシャル」です。「しお」は細麺を使用し、塩は高知産と奄美産とのことです。メニューにはトッピング全部のせの「スペシャル」（1,080円）とトッピング少なめの「シンプル」（880円）があります。（なお、原材料高騰のため、来週11月からは「スペシャル1,280円、「シンプル」980円になるそうです）
スープの味はあっさりしているかと思いきや私の舌でも「深み」や「奥行き」を感じられるほど味わい深いものでした。６０代の私も思わず飲み干したくなる、そんなスープです。
「しおスペシャル」のトッピングは、チャーシュー（とり×2枚、ぶた×2枚）、ゆで卵（半個×2）、メンマ、のり2枚、ネギでした。美しい見た目は食べる前から幸せにしてくれます。

店長さんによれば、「トッピングはそれぞれの味にあったものを考えています。何より、ラーメン全体の一体感を重視しているので、淡麗なスープの味を壊さないように、トッピングの味は優しい味にしています。更なる一体感をめざして研究中です。変更することもよくあります。」とのことですので、もしかしたら皆さんがいらっしゃった際にはまた違うトッピングに出会えるかもしれません。

「椎名島」の厨房は店長さんが一手に担っていらっしゃいます。
新しく始めたラーメンについて、店長さんから詳しくお話をうかがいました。

◆「ハイクオリティ＆ミドルプライス」
『昼も夜も、「より良いサービスや商品を他よりリーズナブルに提供することで、コストパフォーマンスの良さを感じていただきたい」と考えています。妥協なく本当の味を求めて本気で作ったラーメンを、できるだけ気軽に食べやすい価格で提供できるか、という勝負をしています。』

◆「スープ」淡麗かつ強い旨みを引き出すために
『鶏と豚の挽肉、国産の生姜を使用して、旨みが強くかつ淡麗なスープを炊いています。仕上げには香味野菜や昆布を入れて旨みと香りをさらに引き上げます。』

◆「たれ」立体感をめざして
『何事もそうですが、こだわりを極めると天井知らずになってしまいます。一杯のラーメンが高くなりすぎないように計算しなくてはなりません。その上で、スープの味を損なわずにたれの旨みをそこに乗せる、というイメージで調味料を選んでいます。』
『基本的にはそれぞれ２～３種類の「醤油」「塩」「味噌」をブレンドすることで味に奥行きを持たせ、さらに「生醤油」や「生塩」を入れることで味に立体感が出るようにしています。』

◆「麺」3種類の味の特徴を生かすために
『それぞれの味に合った麺を「三河屋製麺」さんから仕入れています。「しょうゆ」はプリッとした食感の「中太平打ち麺」、「しお」はあっさり食べやすいけどコシのある「細麺」、「みそ」はスープが絡みやすい「ちぢれ麺」にしています。』

【取材を終えて】
「椎名島」は夜は美味しいおつまみや手打ちピザをお酒とともに楽しむことのできるお店です。夜のメニューも一部ご紹介しますので参考にしていただければと思います。
そのお店の店長がイタリアンの経験をもとに、スープ作りなどの技を駆使し、満を持して始めた「本気のラーメン」。通りがかった若い家族連れの方も「ラーメン始めたんだ！」と驚いていました。
中華屋さんはあるけど、いわゆる「ラーメン屋さん」がない椎名町にできた貴重な「週末のラーメン屋さん」です。
これからの進化も楽しみになる、そんな一杯のラーメンでした。

◆お店の情報
住所：　　豊島区長崎1－1－17　2F
電話：　　03－3972－1180
定休日：　水曜日
営業時間：17時～3時
ラーメンの提供は土日　11時30分～14時（スープがなくなり次第終了です）
HP：　　　PIZZA＆BAR椎名島 (shiinajima.com)