定期運行終了まであと1年強のJR北海道「キハ40」 「山線」では、かつてはキハ150との混結運用も
JR北海道のローカル線の主力車両として長年活躍してきたキハ40形気動車が2025年3月のダイヤ改正で定期運行を退くことが明らかとなった。記事(JR北海道の「キハ40」、2025年3月改正で定期運行終了へ 1日1本だけ札幌駅からも運行)。
2000年代半ばの1月上旬、筆者は、函館から札幌までを山線経由で普通列車のみで旅したことがあったが、この時、長万部から小樽まで乗車した普通列車が、「キハ40」と「キハ150」の混結2両編成であった。
函館本線の山線と呼ばれる長万部―小樽間140.2kmは、2020年3月のダイヤ改正でいち早く新型車両のH100形気動車に置き換わったが、それまでの主力車両はキハ150形気動車でこれを補完する形でキハ40形の運用が行われていた。中には、キハ40形とキハ150形を連結した混結運用も見られ、車体形状が異なる2両編成の列車は見ていて楽しいものだった。
キハ40形は、国鉄時代の1977年に登場し、北海道向けの寒冷地仕様は1982年までに150両が製造され、道内各地のローカル線に投入。「ヨンマル」の愛称で親しまれてきた。一方の、キハ150形は、国鉄型のキハ56系やキハ22形などの置き換えを目的に1993年に登場。27両が製造され、函館本線長万部―小樽間、富良野線、室蘭本線長万部―苫小牧間などで活躍した。
この日、筆者は函館駅を8時14分に発車する「キハ40」1両の長万部行に乗車。およそ3時間かけて長万部駅に到着後、長万部からは12時19分発の小樽行へと乗り継いだ。函館―長万部間の道中では、筆者と同じく普通列車を乗り継いで札幌方面に向かうという2名の旅行者と仲良くなり、長万部駅では程よい待ち時間があったことから、駅前の「かなや」売店で一緒に「かにめし」を購入。長万部から先の行程をご一緒させていただくことになった。
12時19分に長万部駅を発車する普通列車は、キハ40形とキハ150形の2両編成となり、筆者一行は、窓が大きく車内が明るいことから、キハ150形のほうに乗車することにした。長万部駅での発車を待つ間、札幌行の特急スーパー北斗号を見送る。このときの車両は、現在ではすでに北斗号からは引退しているキハ283系気動車だった。
車内で、「かにめし」を頬張りながら倶知安駅にはおよそ2時間半ほどで到着。倶知安駅では20分近く停車しニセコ行の特急ニセコエクスプレス号と列車交換する。小樽駅には15時30分ころ到着し、その後、快速エアポート号に乗り継ぎ、札幌へと向かった。
(了)