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1年で50万円貯められる? 「Vision Pro貯金」を考える

山口健太ITジャーナリスト
Apple Vision Pro(アップル提供資料)

アップルが発表したAR端末「Vision Pro」は、日本円換算で50万円近い高価格帯に投入されたことが話題になっています。

2024年後半に期待される発売に向けて、いまから貯金を始めても間に合うのでしょうか。

アップル製品を安く買う方法は?

Vision Proの米国での価格は3499ドルと発表されており、1ドル=140円で換算してみると約49万円になります。

米国での価格は税別なので、日本で10%の消費税を加えると約54万円になります。今後の為替相場は円高に触れるとの予想もあるので、より安く買えることを願いたいところです。

なお、アップルの発表によれば米国以外の国や地域での販売開始は2024年後半となっているものの、日本での発売時期はまだ分かりません。

そのため、日本でも発売されると仮定した場合の話になりますが、どうやって購入資金を貯めるのかが問題になります。そこで使えるのが「アップル貯金」です。

最近では、アップルが米国で始めた金利4%台の貯蓄預金のことをアップル貯金と呼ぶ場合もあるようですが、ここでは以前に記事で取り上げたように、Appleギフトカードを購入してアカウントの残高に積み上げていく方法を指しています。

このAppleギフトカードは定期的にポイント還元などのキャンペーンが実施されています。5月の連休にはコンビニ各社による10%還元がありました。この記事の執筆時点ではセブン‐イレブンでのApple Payのnanacoの利用で3%還元を実施中です。

ゴールデンウィークに実施された10%還元(セブン-イレブンのキャンペーンWebサイトより)
ゴールデンウィークに実施された10%還元(セブン-イレブンのキャンペーンWebサイトより)

楽天市場の「Apple Gift Card 認定店」での販売も続いています。通常のポイント還元率は1%ですが、定期的に開催されるセールを利用することで最大20%以上のポイント還元を得られます。

6月10日深夜まで開催されていた「楽天スーパーSALE」においても、高いポイント還元を確認できました。

何もしなければ還元率は1%だ(楽天市場のサイトより、筆者作成)
何もしなければ還元率は1%だ(楽天市場のサイトより、筆者作成)

セール利用で還元率は最大で20%以上に(楽天市場のサイトより、筆者作成)
セール利用で還元率は最大で20%以上に(楽天市場のサイトより、筆者作成)

ここまで還元率を高めるには、楽天「SPU」を意識してサービスを利用し、買い物をセール期間中に集約するなどの工夫は必要になりますが、値引きの機会が少ないアップル製品が20%オフになるのは大きいといえます。

ただ、この方法で一定期間に買えるギフトカードの金額やポイント還元額にはそれぞれ上限があるため、一度に50万円分のギフトカードを買って10万ポイントを得る、といったことは基本的には不可能です。

一定期間ごとに購入できる金額には上限がある(楽天市場から届くメールより、筆者作成)
一定期間ごとに購入できる金額には上限がある(楽天市場から届くメールより、筆者作成)

実際にはセールのたびに毎月5万円ずつ積み立てていくというのが現実的でしょう。いまから始めると、ちょうど1年後にはアカウントの残高に十分な金額がチャージされているはずです。

Vision Pro以外にも使い道あり

繰り返しになりますが、日本でVision Proが発売されるかどうかはまだ分からない上に、より安価な普及モデルが発表されたり、他社製品で満足できたりする可能性もあります。

そのため、この方法でアカウントの残高を積み上げていくのであれば、他の使い道も考えておいたほうが良いでしょう。

iTunesカードのようにアプリやゲームの課金に使えるのはもちろんですが、アップル製品をおトクに購入できる方法としても優れています。

たとえばiPhone用ケースのようなアクセサリー製品は、家電量販店での価格は定価に近くポイント還元率も低いため、この方法を活用したいところです。

意外な用途として「認定整備済製品」の購入時にも使えるので、ただでさえおトクな整備品をさらに安く買えることになります。筆者が仕事に使っている「Mac Studio」もこれで購入しました。

普通に買うよりもおトクにアップル製品を手に入れられる方法として、引き続き有効でしょう。

追記:

アップルは2024年6月28日に日本で発売することを発表しました。価格は税込59万9800円からとなっています。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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