雨の日にデリバリーを注文するのは申し訳ない? 配達員は「むしろ歓迎」との調査
雨の日など、外に出たくないときにはフードデリバリーを頼むという選択肢が日常に定着しているものの、悪天候時に注文するのは「申し訳ない」と考える人は少なくないようです。
一方、配達員への調査では悪天候時こそ注文してほしいという意外な声が上がっています。
悪天候時の注文、配達員は歓迎
悪天候時の注文について、配達員はどう考えているのでしょうか。フードデリバリー「menu」が全国の配達員443名を対象に実施した調査では、9割弱の人が悪天候時に働きたいと思うかという質問に「とても思う」または「やや思う」と答えています。
なぜ悪天候時に働きたいと思うのか、理由としては「単価が高い」「チップを期待できる」「追加報酬がある」など、主に報酬の高さを挙げています。
悪天候時に、むしろ積極的に注文してほしいかどうかという質問にも、配達員の9割が肯定的に答えています。
ただ、ここで気になるのが配達員の雇用形態です。お店に雇用されている人の場合、注文があればたとえ悪天候でも配達に行かざるを得ないことを考えれば、申し訳ない気持ちになるのは分かります。
一方、フードデリバリーの配達員はギグワーカー(個人事業主)が多く、自分の裁量で仕事をするかどうか決められる点で大きく異なります。
menuの場合、配達員は原則として全員がギグワーカーとなっており、悪天候時を含め、「稼働をしないことによるペナルティは一切ない」(menu広報)としています。
その上で、menuでは悪天候などの条件を考慮して「追加報酬」を付与しているとのこと。事故への対策としては、自転車を利用する配達員が利用できる対人・対物賠償や損害賠償の保険を提供しているといいます。
ただ気になるのは、悪天候といっても程度の問題があることです。いかに追加の報酬があるとはいえ、危険を伴う状況で注文をしてもよいものか迷うところです。
この点については、「気象庁が発表する警報・注意報によりサービス自体の停止を行うことがある」(menu広報)とのこと。こうなると注文はできなくなり、店舗の判断で配達を継続することもできないとしています。
こうした仕組みが機能しているのであれば、悪天候だからといって利用者側で注文を自粛する必要はなく、むしろ積極的に活用しても問題なさそうです。
簡単に送れる「チップ」の活用も
最近ではUber Eatsがロボットの導入を始めており、まさに悪天候時の活躍が期待されているものの、ごく小規模にとどまっており、今後もデリバリーの主役は人間であり続けると予想されています。
その中で、いかに配達員にとって稼ぎ時とはいえ、ラクな仕事ではないことはたしかです。筆者は自転車旅行をしていた時期があり、悪天候時にはなにかと面倒なことが増えるものです。
そういうときにぜひ使いたいのが「チップ」の機能です。menuの場合、チップの金額は用意された選択肢以外にも任意の金額を指定できるようになっています。
支払ったチップはmenu側に手数料を引かれることなく、全額が配達員に届くとのこと。利用者にとっても配達員にとっても嬉しい仕組みといえそうです。