「政治家」を生み出す「選挙」制度への無関心が引き起こした3つの事件
さきほど「選挙」ってキーワードをいれてニュースを検索したら3つの不祥事のニュースが。
滋賀県選管委員、選挙運動した疑いで逮捕 県知事選 - 朝日新聞デジタル
市議20人中、逮捕者15人! 青森・平川市長選公選法違反容疑 - MSN産経ニュース
公職選挙法違反:高松市選管白票水増し 選管ぐるみ票操作 6人起訴、「不足」と勘違い 昨夏参院選、検証担当者も関与 - 毎日新聞
各ニュースの詳細はそれぞれリンクを見ていただきたい。
これらの事件はすべて選挙に関わるもの。
選挙制度の問題点
政治を行っているのは、政治家であり、その政治家を決める仕組みが選挙制度。この選挙制度や選挙の内実についてあまりにも無関心なのではないか。
短期間の選挙期間の間に、で多くの候補者が出馬し政策論争なんてまともにされずに、あっという間に投票日を迎える。数十年前から変わらない伝統芸能としての選挙運動。
公開討論会を民間の側で開いたとしても正当な理由なく参加すらしない有権者をなめている候補者たち。そしてそもそも選挙期間中に公開討論会を開くことを禁じている法律(そのため多くの公開討論会は選挙期間前に立候補”予定者”を集めて行われる)
国政選挙や主要な首長選挙であれば事前にメディアが当落の予想や各党の獲得議席をガンガンと報道。結果が事前に分かっている選挙に投票に行くものだろうか。そして20時になった瞬間、開票率0%なのに獲得予想議席数がだされ、その精度を売りにする。
地方議会議員選挙では町内や地域の団体で支援組織をがっつりと固めた候補が白紙委任的に連続当選を続けていく。この組織の人数は年々数が減り、若者は当然ほとんど参加していない。
そのような選挙戦を当然有権者は冷ややかなもの、意味のないものに捉えてしまう。政治に関心があると答える若者が6割を超えるにもかかわらず、投票にいく若者は40%を切る。
しかし、選挙に係る予算は年々縮小され、夜の8時を待たずに投票所を閉じてしまう多くの自治体。選挙啓発といえばとりあえず芸能人をポスターに載せればいいと思っている人たち。
投票が終わったと思えばやたら開票のスピードにこだわり、職員の残業代を積み重ねてまで、即日開票にこだわる自治体やそれを求める人たち。投票日当日の25時に選挙結果がわかることと、翌日の昼12時に選挙結果がわかることの何が変わるというのだろうか。
3つのニュースの背景
滋賀県選管委員の不正ついてのニュース。
選挙管理委員という職、その内容、どういう人が就任するか、その給料はなにか。
選挙管理委員と選挙管理委員会事務局の違いは何か。
そのような情報はどれぐらい発信されているのか。そして知っている人はどれぐらいいるのだろう。
青森県平川市の市議15人逮捕のニュース
陣営を超えて多くの逮捕者が出ている状況を見ると違反を知っていた人も多くいるのではと
推測される。「たいしたことないや」と目をつぶっていた人、あるいは利益を享受していた人。
高松市選管の票隠しのニュース
起訴された6人の選管職員があり得ないのはもちろん、開票のスピードが追及され、
ミスに気づいた時点で数え直しを選択できない場の空気感もあったのではないか。
問題解決を進めていきます。
選挙に長く関わっている立場のものとして、問題提起、情報発信そして問題の解決へのアクションをもっとすべきだったと後悔している。
選挙公報はインターネット上で公開されるようになり、インターネット選挙運動は解禁した。
予算が減る中で、投票率向上のための新たな方策をすすめる行政がある。
データ分析やネット討論会の実施などを進めていくメディアがある。
前にはもちろん進んでいるんだけど、全体が変わる力にはまだない。
アクションを増やします。
一緒にアクションを進めましょう。