子どもの可能性を最大限に!保育士が教える才能の伸ばし方
こんにちは!保育士ごんちゃんです。
「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。また教員養成大学の研究センターで研究員として子どもの自立について研究中です。
そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。
今回は子どもの才能を伸ばすためにできることについてお話をしていきます。
子どもの才能を「常識の枠」に閉じ込めないこと
「子どもはみんな、もともと才能を持っている」これは私が子育て支援事業に携わる保育士として、地域の保健センター等で子育て中の親子をサポートをしながら感じていることです。
もし、あなたが「我が子には何の才能も感じない」と思っているとしたら、それはまだその才能に気づいていないだけかもしれません。
そして、小中学校の教育においてはスローガンなどで「主体性を持った子どもを育てよう」といったこともよく言われますが、子どもはそもそも主体性を持っているし、才能も持っています。
この主体性や才能をなくさないような関わりが大切で、子どもの持つ才能を引き出す環境を考える際に特に重要なことは「大人の常識や感覚の枠の中に閉じ込めないこと」です。
これは乳幼児期はもちろん、小学校、中学校、高校と思春期を経て子どもが自立していく時まで、ずっと大切にしたい考え方です。
しかし、乳幼児期の親子関係では、親と子どもはそれぞれに意思を持った別の人間だということを感じにくいことがあります。また、家庭教育の中で親は無意識に子どもに同じ価値観を求めてしまうこともあります。
例えば、子どもが親のしてほしくないことをした時、それをやめさせるような声かけをすることがありますよね。私自身も日々子育てをしている中で「やめて」と言うこともあります。
ただ、ここで忘れてはいけないのが、「自分の中の常識や当たり前の感覚」が子どもの才能を伸ばすきっかけを奪っていないか?という視点です。
もちろん、人として絶対にしてはいけないことはやめてもらう必要があります。けれど、日常の些細なやりとりの中で起こることについては、この視点を持つようにしたいですね。
虫が好きな子ども、虫が苦手な親
お子さんと公園に出かけた際のことを考えてみましょう。虫に興味のあるお子さんが、公園の遊具で遊ばずに、隅でダンゴムシを探したりアリをじっと眺めていたとします。
つい「そんなことばかりしないで、あっちの遊具でも遊んだら?」と声をかけたくなりますよね。特に虫が得意でないお母さんであれば尚更だと思います。
実際、Instagramの私のアカウントでもアンケートをとったところ、虫は苦手と答えたお母さんは8割にのぼりました。きっと「お母さんは虫が苦手だけど、お子さんは虫が好き」というケースは多いのではないでしょうか。
ただ、この時に頭に入れておきたいのが、今お子さんにとっては虫が何より興味関心の対象で、夢中になれることなんだということです。魅力的な遊具がある中で、それでも虫に注目しているということですよね。
子どもにとっての遊びとは、「やってみたい」から始まる全てのことで、遊具やおもちゃで遊ぶことばかりではありません。自分から「やってみたい」と思って始めた遊びというのは、子どもの生きる力を最大限に引き出すものでもあります。
このお子さんにとって虫を観察するということは何よりやりたい遊びなので、その気持ちを大切にできるかどうかで、その後の知的好奇心や探究心を育めるかが変わってきます。
ただ、お母さんが虫が苦手な場合は無理をする必要はありません。つきっきりで一緒に虫のお世話をしたり、カブトムシを飼うのをお母さんがやらないといけないということはないんです。
ただ、虫を見た時に「気持ち悪い」「嫌だ」と言わないようにするなど、できる限りのことをしていけばいいのではないでしょうか。
乳幼児期からできる大切な関わり
好奇心や興味関心を尊重してもらえたお子さんは、幼児期は机に向かう勉強を特にしていなくても、その後の小学校生活での勉強に自然と対応できるケースが多いです。私は以前、学童保育でも仕事をしていたことがあり、これを実感しました。
また、別のケースとして、親子で生まれ持った感覚が違うということもあります。
例えば、親は物事を割と気楽に考えられるタイプで、あまり悩まない性格だけれども、子どもは繊細であるというケース。もちろんその逆もあり得ます。
このように親子で同じような感覚を持っていない場合、親が子どもに対して「なんでそんなことで」や「どうしてこういう行動をするんだろう」と思って、その感覚を悪気なく矯正することがあります。
しかし、生まれ持った感覚は無理して矯正するよりも、良さを理解する方が才能を伸ばしていくことにつながります。
私が保護者の方に対して、HSCやその他の子どもの特性への理解が大切だと感じているのも、こういった理由からです。
このように、子どもに対して乳幼児期からできる関わりとしては、特に感覚や興味関心の面で、大人の常識や感覚の枠に閉じ込めないことが大切です。
思春期以降の関わりで大切にしたいこと
ここからは、子どもが小中高生になった時の「大人の常識や感覚の枠に閉じ込めない」関わり方についてお話します。
子どもが成長するにつれ、考える力も育ち、自分で何かを選択する力もついてきます。そんな時、子どもが「こうしたい」と言ってきたことが、たとえ自分の常識や経験から賛成できることではないとしても、「思うようにしていいよ」と言えるかどうかが、子どもの才能を伸ばせるかどうかに大きく関わってきます。
今の子どもたちが生きていく時代は、私たちが子どもだった時代と比べて、ますます選択肢も多様になり、「この道を歩めば幸せ」といった共通の価値観もどんどん薄れていきます。
ひと昔前は、良い大学に入って、良い会社に就職すればみんな幸せといった価値観が一般的な時代もありました。けれど、今はそんなことはないですよね。
私自身も大学を出て組織に属して働いたこともありますが、現在はフリーランスとして働いていて、今の方が幸せだと感じています。
ただ、親の人生で経験してきていないことを子どもがやってみたいと言った時、特に内容が親があまり賛成できないことだった場合、想像がつかず不安になることもありますよね。
私に関していえば、父は公務員ですが、私自身は安定性のないフリーランスという道を進んでいます。親も本心では心配があったかもしれませんが、信じて応援してくれました。そして、信じて応援してくれたことが私にとって何よりの力になりました。
また、私はこれまで2回うつ病を経験したことがありますが、うつ病の時は自分のやりたいことが何もなく、自分の才能を生かすこともできていませんでした。けれど、今は自分の持っているものを最大限に活かした仕事ができていると感じます。
どんな親にもできる!子どもの才能の伸ばす関わり
子どもが自分の進む道を選択した時に大切なことは、やはり子どもの決めたことを信じることです。そのためには、幼少期から子どもを信じ続けることが重要で、その関わりの積み重ねが子どもの自信や自己肯定感を育み、親子の信頼関係にもつながっていきます。
特に子どもが小さいうちは、親は子どもをコントロールできると思ってしまいがちです。
怒れば言うことを聞くと思うこともあるかもしれませんが、親と子は全く違う人格の別の人間なので、そもそもコントロールするのは無理なんです。
一般的な人間関係で考えた場合、無理やり従わせることは良い人間関係ではありませんよね。ですが、親と子どもで考えた時はコントロールできるとなぜか思ってしまうことがあります。
親と子で感覚や思いが違ったとしても、目の前の子どもを信じて応援することが、子どもが求めていることでもあり、どんな親にでもできる、子どもの才能を伸ばす関わりです。
私自身も子育て中の親として、子どもに関わる保育士として、「目の前の子どもを自分の常識や感覚の枠の中に閉じ込めてしまっていないか」ということは常に心に留めています。
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今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!