カロリーが低いお肉ランキング。ダイエット向きのおすすめ部位は?【管理栄養士監修】
こんにちは。
管理栄養士の成松由佳です。
毎日何気なく食べているお肉ですが、部位を意識して選ぶことはありますか?
実は同じ牛肉・豚肉でも、部位によってカロリーが大きく異なります。
今回はダイエットや健康を意識している方へ、牛肉・豚肉・鶏肉の部位ごとのカロリーをランキング形式でまとめました。選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
牛肉
食品成分表に掲載されている、牛肉の9つの部位についてカロリーを比較します。
牛肉のカロリーが低い部位ランキング
1位:ヒレ(177kcal)
2位:もも(196kcal)
3位:そともも(220kcal)
4位:肩(231kcal)
5位:ランプ(234kcal)
6位:肩ロース(295kcal)
7位:サーロイン(313kcal)
8位:リブロース(380kcal)
9位:バラ(381kcal)
(可食部100gあたり)
牛肉の中では、ヒレが最もカロリーが少ない部位です。ただし高価なため、日常の食事では2位のもも肉を選ぶのがおすすめです。
バラ肉は特にカロリーが高く、もも肉の2倍程度のカロリーがあります。食べすぎには注意しましょう。
豚肉
続いて豚肉では、7つの部位を比較していきます。
豚肉のカロリーが低い部位ランキング
1位:ヒレ(118kcal)
2位:もも(171kcal)
3位:肩(201kcal)
4位:そともも(221kcal)
5位:肩ロース(237kcal)
6位:ロース(248kcal)
7位:バラ(366kcal)
(可食部100gあたり)
豚肉でも、最もカロリーが低い部位はヒレ、続いてももでした。牛肉同様、安く手に入るもも肉がおすすめです。バラ肉をもも肉に置き換えることで、半分以下のカロリーに抑えられます。
鶏肉
牛肉や豚肉に比べてヘルシーなイメージのある鶏肉ですが、部位ごとに違いはあるでしょうか。皮の有無でもカロリーが異なるので、それぞれ見ていきましょう。
鶏肉のカロリーが低い部位ランキング
1位:ささみ(98kcal)
2位:むね・皮なし(105kcal)
3位:もも・皮なし(113kcal)
4位:むね・皮つき(133kcal)
5位:手羽・皮つき(189kcal)
6位:もも・皮つき(190kcal)
(可食部100gあたり)
全体的に、牛肉・豚肉よりもカロリーが低いのが特徴です。
ささみやむね肉のカロリーが低いことはよく知られていますが、実はもも肉もほとんど変わりません。鶏肉の部位は味で選んでよいでしょう。
皮はカロリーが高いため(皮のみ100gのカロリー:むね466kcal、もも474kcal)、外すのがおすすめです。
脂質の含有量がポイント
お肉の部位によってカロリーが異なるのは、含まれる脂質の量が異なることに由来しています。脂質が少ない部位はカロリーが低く、脂質が多い部位はカロリーが高くなっています。
脂質は、カロリーのある他の栄養素(たんぱく質・糖質)よりも同じ重量あたりのカロリーが高いため、食品全体のカロリーに大きく影響する栄養素です。
ダイエットしたい場合は、脂質が少ない種類や部位を選ぶことで、食べる量を減らさなくてもカロリーを抑えることができます。
バラ肉やロースなどのカロリーの高い部位を食べる場合は、料理全体のカロリーが上がらないよう揚げ物や炒め物を避けるのがおすすめです。
また、肉の脂質には「飽和脂肪酸」と呼ばれる種類が多く含まれます。この脂質はとりすぎると血液中のLDL(悪玉)コレステロール量を増加させ、心筋梗塞の発症リスクを高めることが知られています。
LDLコレステロールが高い方では、特にカロリーが高い部位の摂取量に注意し、カロリーや脂質含有量の少ない種類・部位を選ぶとよいでしょう。
【出典】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
「エネルギー」を本記事では「カロリー」と表記しています。
牛肉は「乳用肥育牛肉」、豚肉は「大型種肉」、鶏肉は「若どり」の値を参照
【参考】
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」