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既に実力は世界クラス 那須川天心が持っている大きなアドバンテージとは #専門家のまとめ

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
著者撮影

那須川天心がプロ4戦目で世界ランカーと激突した。天心は長いリーチを武器に相手をコントロール。序盤から得意のストレートをヒットさせペースを握った。3ラウンドには相手をダウン寸前まで追い込む。そして4ラウンドに左ストレートからの返しでダウンを奪いKO勝利。重心が以前より低くなりパンチの迫力が増した。KOしたパンチは「手応えがなかった」と語ったいた。今回の試合で世界への道も開けたのではないだろうか。

ココがポイント

▼プロになってから一番の会心の勝利だった。相手に何もさせず完璧な試合運びでコントロールし成長を感じさせた。

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▼相手選手は試合後に「スピードが持ち味でリングでそれを感じた」と那須川のスピードの速さを絶賛していた。

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▼世界挑戦するには国内、アジアなどの地域タイトルの獲得が必要になる。次戦は勝負の一戦となりそうだ。

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エキスパートの補足・見解

 那須川天心の成長には目を見張るものがある。プロ4戦目で世界ランカーに挑んだ彼の試合運びは、経験豊富な選手のようだった。特に印象的だったのが、距離感の把握だ。相手のパンチが当たらず、自分のパンチが当たる間合いを完璧にコントロールしていた。天心は身長165cmに対してリーチが177cmと非常に長く、そのため相手は間合いを詰めることができなかった。この長いリーチは今後も武器になっていくだろう。また、サウスポーという点も大きな利点だ。昨年4月にプロ転向してからの成長は目覚ましく、今回の試合は世界挑戦に向けて大きな収穫となった。バンタム級は日本人選手が王座を独占しているが、天心の存在でますます注目を集めていくだろう。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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