【なぜアニメ・特撮女性ヒーローは支持されたのか?】スーパー戦隊、プリキュアが切り開いた道とは?
皆さま、こんにちは!
文学博士の二重作昌満(ふたえさく まさみつ)と申します。
特撮を活用した観光「特撮ツーリズム」の博士論文を執筆し、大学より「博士号(文学)」を授与された後、国内の学術学会や国際会議にて日々活動をさせて頂いております。
いよいよ8月も後半に入りましたが、まだまだ暑さは続いております。皆さまもどうぞご自愛くださいね。
さて、今回のお話しのテーマは「花(華)」です。この「花(華)」ですが、道々に咲き誇るお花は勿論のこと、美しいことや盛りであることを表わす言葉において用いられるほか、「チームの華」といったように、時に男性メンバーの中において、美しく戦う女性メンバーを指す表現においても使用されています。
今回は、そんなお花のように可憐で美しい日本のアニメ・特撮ヒーロー番組に登場した魅力溢れる女性ヒーローに焦点を当て、ゆっくりお話しをして参りたいと思います。
突然ですが、皆さまは日本のアニメ・特撮ヒーロー番組に登場した女性ヒーローと聞くと、真っ先に誰を思い浮かべますか?
例えば、男性キャラクターに負けず劣らずの大活躍を披露する「戦う女性」に焦点を当てるならば・・・。
日本だけに留まらず、海外市場においても大人気の漫画・ア二メ作品である『鬼滅の刃』に登場する鬼殺隊の「蟲柱(むしばしら)」、胡蝶しのぶさんでしょうか?
はたまた、こちらも大人気漫画・アニメ作品『SPY×FAMILY』に登場する凄腕の殺し屋、「いばら姫」ことヨル・フォージャーさんでしょうか?
私も両作品(週刊少年ジャンプ)の大ファンなので、ついつい挙げてしまいましたが・・・、他にも、我が国を代表する特撮ヒーロー番組である仮面ライダーシリーズでは、仮面ライダーの活躍を補佐する女性ヒーローが登場しました。
さて、今回はそんな数ある日本のアニメ・特撮ヒーロー番組で活躍した女性ヒーローの中から、スーパー戦隊シリーズ(特撮ヒーロー番組)とプリキュアシリーズ(アニメ作品)に登場した魅力溢れる2人のヒーロー達をご紹介します。
※本記事は「私、アニメや特撮にくわしくないわ」という方にも気軽に読んで頂けますよう、概要的にお話をして参ります。ゆっくり肩の力を抜いて、気軽に本記事をお楽しみ頂けますと幸いです。
※女性ヒーローの言い換えとして、ヒロイン(Heroine)という言葉もありますが、東映アニメーション制作のプリキュアシリーズをはじめ、近年のアニメ・特撮ヒーロー番組内での表現を包括的に尊重し、本記事では「ヒーロー」という言葉で統一したいと思います。
【人に隠れて悪を斬る!】忍者戦隊カクレンジャーの紅一点!鶴姫から継承されてきた女性リーダーの魂とは?
スーパー戦隊シリーズは、漫画家・石ノ森章太郎先生と八手三郎先生が原作の、カラフルなコスチュームを纏った5人のチームヒーローを主人公にした、東映製作の特撮ヒーロー番組のことです。1975年に第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』が放送されて以降、『太陽戦隊サンバルカン(1981)』、『電磁戦隊メガレンジャー(1997)』、『忍風戦隊ハリケンジャー(2002)』、『海賊戦隊ゴーカイジャー(2011)』等、シリーズが継続され、現在放送中の『王様戦隊キングオージャー(2023)』まで全47作品が製作されました。
そんなスーパー戦隊シリーズにおいて欠かすことができないのが、女性メンバーの存在です。近年のシリーズでも男性メンバーと肩を並べ、「○○ピンク!」と声高らかに名乗り、勇猛果敢に立ち向かっていく女性メンバーの姿は、今やスーパー戦隊シリーズの人気を象徴する大きな魅力となっています。
そんな女性メンバーの偉大な祖であったのが、『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場したモモレンジャー(ペギー松山)でした。モモレンジャーの登場以降、スーパー戦隊シリーズはほぼ毎作女性をメンバーに加えた形でシリーズを存続させていくことになったほか、ピンクの他にも黄色や緑、紫のほか、なんと戦隊の中心となる赤(レッド)を引き受けた者さえいました。
このように半世紀近くに渡るスーパー戦隊シリーズの歴史は、別の視点から見れば女性ヒーローの歴史といっても過言ではないほど、個性的な女性達が活躍してきましたが・・・
当シリーズにおいて、はじめてリーダー(中心人物)を務めたのは、スーパー戦隊シリーズ第18作目『忍者戦隊カクレンジャー(1994)』に登場するニンジャホワイトこと鶴姫でした。
実は、過去のシリーズで戦隊を牽引する女性長官こそ存在はしていましたが、彼女は変身しませんでした。よって、ヒーローに変身可能かつ、チームの総領である鶴姫は、名実ともにシリーズ初の女性リーダーであるというわけです。
ところで鶴姫さんはどんな方なのか、簡単にご紹介しますと・・・隠流鶴姫家の24代目総領にしてなんと15歳の少女(若い!)。封印の扉が開けられたことにより現代に復活した妖怪達を退治するためにカクレンジャーを招集し(ちなみに封印の扉を開けたのは、妖怪に唆されたレッドとブルー)、リーダーとして活躍します。男勝りな性格の一方、仲間を思う情は誰よりも強い等身大の女性でもありました。
カクレンジャーとしての戦いに身を投じながら、鶴姫は仲間達との絆を深めつつ、カクレンジャーのリーダーとしての試練を乗り越えていきます。しかしその戦いの道は、決して甘美たる勝利への道ではなく、父の裏切り(後に芝居と判明)や鶴姫家の後見人・三太夫の死など、犠牲を伴うものでした。
熾烈な戦いを経て、妖怪軍団を再び封印することに成功したカクレンジャー達。鶴姫は無事に彼女の父と再会し、父達に見送られながら仲間達と共に新たな旅に出るのでした。
『忍者戦隊カクレンジャー(1994)』の物語はここで終わりますが、その後スーパー戦隊シリーズにおける女性リーダーの魂は、後続のスーパー戦隊の女性メンバーに継承されることとなります。
『忍者戦隊カクレンジャー』が放送された1994年は、我が国で男女雇用機会均等法(1985年)の制定から久しい時代であり、その5年後に男女が社会的に平等であることを提唱した男女共同参画社会が施行されることになります。私達が暮らす現代の日本社会が真の男女平等を実現できているか否かの議論は別の機会に譲るとして、スーパー戦隊シリーズはこうした我が国の社会的変遷に伴う影響を受けながら、現在までの進化の一途を辿っていったのです。
【あなたを助ける気にはなれない!】中学生ヒーロー・プリキュアが苦悩の末に導き出した答えとは・・・?
ここまでお話ししてきた『忍者戦隊カクレンジャー(1994)』を筆頭とするスーパー戦隊シリーズは、あくまで男女5人の混成チームであり、5人がそれぞれの得意分野を生かし、互いに足りない力量を補い合うことによって、敵を連携プレーで退治することがシリーズの魅力でした。
しかし、21世紀という新たな時代を迎えた日本において、新たな女性ヒーローチームが誕生します。その作品こそ、東堂いづみ先生の原作で、2004年に放送が開始された東映アニメーション制作のアニメ作品『ふたりはプリキュア』でした。
本作は、ベローネ学院(中学校)のラクロス部のキャプテンでスポーツ万能な女の子、美墨なぎさ(キュアブラック)と、成績トップで科学部部長の優等生、「うんちく女王」の雪城ほのか(キュアホワイト)がタッグを組み、伝説の戦士・プリキュアとなってドツクゾーン(敵組織)と戦う物語。
「女の子だって暴れたい!」というキャッチコピーのもとで誕生した『ふたりはプリキュア』は大ヒットを記録し、『ふたりはプリキュア Max Heart (2005)』や『ふたりはプリキュア Splash Star(2006)』と派生作品が次々に放送され、以降も『Yes!プリキュア5 (2007)』、『ドキドキ!プリキュア(2013)』、『スター☆トゥインクルプリキュア(2019)』と世代を跨ぎながらシリーズ化されるようになりました。さらにその人気は国内だけに留まらず、シリーズ第9作『スマイルプリキュア(2012)』が、『グリッターフォース(Glitter Force)』と題して、2015年にアメリカのNETFLIXで配信されました。
また今年2023年にプリキュアはシリーズ誕生20周年を迎え、『ひろがるスカイ! プリキュア(2023) 』が現在放送中であると共に、9月15日にはシリーズ20周年記念映画である『プリキュアオールスターズF』も公開予定である等、シリーズの勢いはまだまだ留まるところを知りません。
さて、今回お話しするのは長いプリキュアシリーズの歴史の中から、シリーズ第17作『ヒーリングっどプリキュア(2020)』です。
『ヒーリングっどプリキュア(2020)』は「生きること」をテーマに、2020年から2021年までの約1年間、全45話が放送されました。4人の少女達が4体のヒーリングアニマルと心を合わせ、「伝説の戦士・プリキュア」となり、地球を我が物にしようと企む病魔の集団「ビョーゲンズ」から、地球を守る(お手当)する物語。
本作が放送された2020年は、新型コロナウイルス(COVID-19)の国内での感染が拡大し、47都道府県を対象とした緊急事態宣言の発令等、人間とウイルス(病気)との長い戦いが始まった年。また『ヒーリングっどプリキュア(2020)』はコロナ禍の影響を受け、約2ヶ月間の放送中断等、プリキュアシリーズにおいて初めての大きな困難に直面した作品でもありました。
奇しくも、『ヒーリングっどプリキュア(2020)』の物語は、地球を脅かす病魔とプリキュア達が闘う物語。偶然にも、現実の世界とプリキュアの世界観がリンクするという、極めて珍しい事態が発生していたのです。そういう意味では、感染拡大によって世の中が閉塞した空気感に苛まれる中、病魔と戦う少女達を描いた『ヒーリングっどプリキュア』は、病気への恐怖で自由を束縛された人々の心をお手当するために、正に現れるべくして現れた運命的な作品といっても過言ではないと思います。
そんな『ヒーリングっどプリキュア(2020)』に登場する4人のプリキュア達の中で、中心的な役割を担っていたのがキュアグレースこと花寺のどか。物語の舞台である「すこやか市」に引っ越してきた、「生きてるって感じ」が口癖の中学2年生の少女。おおらかだけれども芯は強い性格であるのどかは、とある事件から、地球をお手当てすることを使命とした妖精達が暮らす「ヒーリングガーデン」からやってきたウサギのヒーリングアニマル・ラビリンと出会い、キュアグレースとして覚醒します。
キュアグレースとなったのどかの周りには、その後、水を司る能力を持つ「キュアフォンテーヌ」、ヒカリを司る能力を持つ「キュアスパークル」、そして風を司る地球の精霊である「キュアアース」と、次々に新たなプリキュア達が彼女に合流し、ビョーゲンズとの激しい戦いに身を投じていくこととなります。
そんな戦いの中、プリキュアに対抗するために「ビョーゲンズ」達の勢力はますます強大化し、その党首であるキングビョーゲンがついに姿を現します。キングビョーゲンは自らの体をより確固たるものとするため、自分の配下である幹部達に自らと一体化することを持ちかけます。ところが、一体化することで自我を失うことを恐れた幹部のひとり「ダルイゼン」は、「ビョーゲンズ」を抜けだします。そして助けを乞うた人物こそ、なんと敵側であるキュアグレース・花寺のどかでした。
実は、このダルイゼンとのどかの間には因縁があり、のどかは幼少期より長い闘病・入院生活を送ってきたのですが、その根本的な要因をつくった張本人こそダルイゼンであり、彼が幼いのどかの体内に入り込み病魔として成長したことで、のどかはかけがえのない子ども時代の大半を病気との戦いに費やさなければならなかったのです。冷酷非情なダルイゼンは何度ものどか達の暮らすすこやか市を襲撃し、病魔である自分にとって住みやすい環境になればそれで良いと考え、彼の利己主義を批判するキュアグレース(のどか)と何度もぶつかった因縁の相手でした。
そんなダルイゼンも他者を見下す利己的な性格が災いしてか、今や生きるか死ぬかの追い詰められる渦中・・・。ダルイゼンは、死に物狂いでキュアグレースにある提案を持ちかけます。
「助けて・・・くれ。このままじゃ、俺は俺じゃなくなる。消えて無くなる。頼む、キュアグレース。お前の中に俺をかくまってくれ。お前は俺を育てた宿主だ。お前の中ならきっと、この傷は癒える。キングビョーゲンに見つからずに、回復できる。頼む・・・助けてくれ。キュアグレース。」(ダルイゼン)
しかしグレースは助けを乞うダルイゼンの手を振り払い、恐怖でその場を走り去ります。
「お前俺に言ったよな!自分さえよければいいのかって!結局お前も同じじゃん!」(ダルイゼン)
当事件の後、のどかは悩みます。苦楽を共にし、絆を深めてきた他のプリキュア達が彼女の身を案じる中、のどかのパートナーの妖精・ラビリンはのどかに問います。
「のどかはいつも優しいラビ。のどかは本当はダルイゼンを助けたかったラビ?本当は助けたかったのに、ラビリンがいるから、ラビリンの使命が、地球をお手当てすることだからラビ?ビョーゲンズを浄化しなきゃいけないラビリンのために助けなかったラビ?もし・・・もしのどかが助けたいなら、ラビリンは一緒にダルイゼンを助けるラビ!」(ラビリン)
「違う!そんなことじゃないの。私、そんな優しい子じゃない。あの時、私・・・自分のことしか考えてなかった。だって・・・辛くて怖かったの。強い気持ちでいなきゃ負けちゃうから。笑ってないと自分が潰れちゃうから。だからすっごく頑張った。今の私を作ってる、大事な経験だと思ってる。でも、それでも叶うことなら、もう二度と、あんな苦しい思い、もう、したくないよ・・・。」(のどか)
かつてダルイゼンにより闘病・入院生活を強いられたのどかの過去と心情を汲み取ったラビリンは、改めてのどかに問います。
「のどかはダルイゼンを助けたいラビ?」(ラビリン)
「そうした方が良かったんだと思う。」(のどか)
「そうじゃないラビ。のどかの気持ちを聞いてるラビ。」(ラビリン)
「無理。私どうしても嫌!嫌なの!」(のどか)
「だったら助けなくていいラビ!悩む必要も無いラビ!のどかが自分を犠牲にしなきゃいけないなんて、そんな義理も責任もないラビ!のどかは十分頑張ってくれてるラビ。それはラビリン達がよーく知ってるラビ。もしのどかに何か言ってくるやつがいたら、ラビリンがぶっ飛ばしてやるラビ!だからのどかは、自分の気持ちも、体も、大事にして良いラビ。のどかが苦しまなきゃいけない理由は、ひとっつもないラビ。」(ラビリン)
ラビリンの言葉に心を打たれたのどかは、悩みを吹っ切ります。しかし、正気を失ったダルイゼンは暴走し、巨大なモンスターとなって破壊活動を開始します。のどか達はプリキュアに変身し、ダルイゼンと対峙しますが、ダルイゼンが狙いを定めたのは、やはりキュアグレースでした。助けて欲しいとキュアグレースに呼びかけるダルイゼンに対し、グレース(のどか)は叫びます。
「そしたら私はどうなるの!いつまで?あなたが元気になったらどうするの?あなたは私達を、地球を、二度と苦しめないの?私はやっぱり・・・あなたを助ける気にはなれない!(中略)ダルイゼン・・・あなたのせいでわたしがどれだけ苦しかったか、あなたは全然わかってない!わかってたら地球を、たくさんの命を蝕んで、笑ったりしない!」(キュアグレース)
仲間達のサポートを受けながら、戦いの中でキュアグレースは自らの答えを導き出します。
「都合の良い時だけ、私を利用しないで!私はあなたの道具じゃない!私の体も、心も、全部・・・私の物なんだから!」(キュアグレース)
奮起したキュアグレース達は、4人の必殺技をダルイゼンに打ち込みますが、ダルイゼンを浄化することはできませんでした。そこに現れた党首・キングビョーゲン。キングビョーゲンはダルイゼンを取り込み、自らの一部としてしまいました。自らの部下を捨て駒としか考えないキングビョーゲンを相手にプリキュア達は苦戦を強いられますが、地球に暮らすあらゆる命の「生きたい」という思いがプリキュア達に力を与え、キングビョーゲンを浄化することに成功します。
熾烈な戦いの後、プリキュア達を支えてきた4体の妖精達(ヒーリングアニマル)とキュアアース(風鈴アスミ)は自らの故郷・居場所である「ヒーリングガーデン」へと帰還し、のどか達は笑顔でかけがえのない友達を見送るのでした。
この『ヒーリングっどプリキュア(2020)』における、キュアグレース(のどか)とダルイゼンの描写ですが、当時の視聴者から大きな波紋を呼びました。ざっくり言うならば「正義を成すべきプリキュアが、助けを乞う存在を見捨てるのは何事か」といった旨の、肯定も否定もできない論争が繰り広げられており、そこは制作者側も大変苦悩されていたようです(出典:『ヒーリングっどプリキュア オフィシャルコンプリートブック』(スタッフインタビュー シリーズディレクター 池田洋子×キャラクターデザイン 山岡直子 )、株式会社学研プラス)
私も当時『ヒーリングっどプリキュア(2020)』をリアタイし、コロナ禍で意気消沈していた日々に、プリキュア達から希望をもらった者のひとりですが、一視聴者としての視点から見るならば、私はのどかの選択を支持できます。ダルイゼンが利己的な理由から、幾度も地球の生命に危害を及ぼしてきた上、ひとりの女の子の生きる自由と時間を奪い、散々苦しみを強いた挙げ句、自分の立場が危うくなればまた利用しにかかる等、包括的に見るなら、彼のこれまでの行為は社会通念上、到底容認できるものではないからです。
これまでのプリキュアシリーズは、女の子は○○であるべきだ、○○しなければならないといった固定概念を打ち破り、プリキュアに変身する女の子達の姿を通じて「○○して良い」といった、自由な振り幅でのメッセージを視聴者に向けて届けてきました。
それに倣うならば、『ヒーリングっどプリキュア(2020)』では「ヒーローは自己犠牲を強いられるべき」といった、いわゆる「ヒーローもののお約束」にメスを入れており、極めて挑戦的な作品であったとも思います。超人的な力を持つプリキュアといえど、等身大のひとりの中学生の少女。悩むことも、のどか自身の権利であり、決して彼女は完璧な存在ではないからです。
『ヒーリングっどプリキュア(2020)』の放送終了から2年の月日が流れましたが、世界は新型コロナウイルスの混乱から立ち直りつつも、まだ完全にその脅威は去ったわけではありません。しかし、コロナ禍という人類史上類を見ない巨大な災厄に真っ向から向き合い、物語を完走させた本作は、未来を担う子ども達、そして当時その活躍を見守ってきた人々の心に、これからも希望の光であり続けることを心から願っています。
(参考文献)
・水谷隆介、『ヒーリングっどプリキュア オフィシャルコンプリートブック』、株式会社学研プラス
・菅家洋也、「講談社シリーズMOOK スーパー戦隊シリーズMOOK スーパー戦隊 Official Mook 20世紀 1994 忍者戦隊カクレンジャー」、株式会社講談社