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レンジャーズでスタメンマスクを分け合うハイムと新加入のヒガシオカは、ともに出塁率.270未満だが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・ヒガシオカ Aug 18, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月2日、テキサス・レンジャーズは、捕手のカイル・ヒガシオカと2年契約(2025~26年)を交わしたことを発表した。この契約には、2027年の相互オプションがついている。契約金額は、明らかになっていない。今オフ、ヒガシオカは、サンディエゴ・パドレスからFAになった。

 ヒガシオカは、ヨナ・ハイムとスタメンマスクを分け合うことになると思われる。ハイムは、ここ3シーズンとも、捕手として100試合以上に先発出場している。ヒガシオカは、72試合、71試合、77試合。2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は、30歳と35歳だ。

 ここ3シーズン、ハイムの出塁率は.298→.317→.267、四球率は9.1%→8.0%→5.3%と推移している。2022~23年と比べ、2024年は急激に下降した。一方、ヒガシオカの出塁率は.264→.274→.263、四球率は4.8%→5.4%→5.7%だ。こちらは、一貫して低い。2024年に彼らが記録した出塁率は、250打席以上の324人中、ワースト20位とワースト15位に位置する。

 ただ、2024年のホームランは、2人合わせると、30本となる。ハイムが13本、ヒガシオカは17本だ。ポジションが同じなので、計30本塁打とはいかないかもしれないが、DHとしても出場すれば不可能ではないし、捕手出場に限っても、2人で計20本以上のホームランを打つことはできそうだ。

 また、2人とも、スタットキャストのデータからすると、シーズンごとの上下はあるものの、フレーミングに長けている。ハイムは、2023年にゴールドグラブを受賞した。

 2025年の年俸は、2人合わせても、1500万ドルに届かないのではないだろうか。計1200万ドル前後かもしれない。出塁率に目を瞑れば、悪くないタンデムのような気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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