チャップマンが1年1075万ドルでレッドソックスへ。抑えを務める!? 36歳の今年も最速105マイル
来シーズン、アロルディス・チャップマンは、ボストン・レッドソックスで投げるようだ。MassLive.comのクリス・コッティーロやESPNのジェフ・パッサンらによると、1年1075万ドルの契約で合意に達したという。
チャップマンは、来年2月に37歳となる。シーズンを通してクローザーを務めたのは、2021年が最後だ。ここ2シーズンは、セーブよりもホールドのほうが多い。
2024年は、1月にピッツバーグ・パイレーツと1年1050万ドルの契約を交わし、デビッド・ベッドナーにつなぐセットアッパーとして開幕を迎えた。ベッドナーの不調により、最後の1ヵ月はクローザーとして投げた。
今オフ、レッドソックスからは、クローザーのケンリー・ジャンセンがFAになった。こちらは、9月に37歳の誕生日を迎えた。ジャンセンとチャップマンは、どちらも2010年にメジャーデビューし、それぞれ、447セーブと335セーブを挙げている。ちなみに、440セーブのクレイグ・キンブレル(現FA)も、デビューは2010年。来年5月で37歳なので、シーズン年齢(6月30日時点)も同じだ。
チャップマンは、ジャンセンに代わるクローザーというよりも、クローザー候補の一人として、来春のスプリング・トレーニングに臨むことになりそうだ。
レッドソックスには、2月に2年1000万ドル(2024~25年)の契約で入団したリーアム・ヘンドリクスがいる。2024年は全休――マイナーリーグで8月以降に6登板――ながら、これは、契約の時点で想定されていたことだ。ヘンドリクスは、昨年8月にトミー・ジョン手術を受けた。
来年2月で36歳の年齢は、チャップマンとあまり違わないものの、2021~22年に、ヘンドリクスはシカゴ・ホワイトソックスで38セーブと37セーブを挙げた。この2シーズンは、計127登板の128.2イニングで奪三振率13.85と与四球率1.61、防御率2.66。計75セーブは、ジャンセンの79セーブに次ぐ。2023年は、癌(非ホジキンリンパ腫)の治療→5登板→トミー・ジョン手術だ。
2024年にブレイクしたジャスティン・スレイテンも、クローザーの候補になり得る。それまでテキサス・レンジャーズにいたスレイテンは、昨年12月のルール5ドラフトでニューヨーク・メッツに指名され、同日のトレードでレッドソックスへ移った。
3月30日のメジャーリーグ初登板は、最初に対戦したフリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)にサヨナラ安打を打たれたものの、44登板で55.1イニングを投げ、奪三振率9.43と与四球率1.46、13ホールドと2セーブ、防御率2.93を記録した。
チャップマンは、今でもハードボーラーだ。スタットキャストによると、2024年のシンカーの平均球速は99.8マイル。2018~23年はどのシーズンも100マイル以上なので、それらと比べると少し下がっているが、8月7日に記録した105.1マイルのシンカーを筆頭に、100マイル以上は222球――シンカーが160球と4シームが62球――を数えた。ここ4シーズンの奪三振率は、15.50→10.65→15.89→14.30と推移している。
ただ、与四球率は、6.07→6.94→5.55→5.69だ。その前の9シーズン、2012~20年の与四球率は5.30を超えたことがなく、2018年の5.26を除く8シーズンは、4.50未満だった。
現時点で予想するなら、開幕時の役割は、ヘンドリクスがクローザー、チャップマンとスレイテンは左右のセットアッパーではないだろうか。
なお、2024年にレッドソックスで二桁のホールドを記録した3人のうち、14ホールドのブレナン・バーナディーノと13ホールドのスレイテンは現在もレッドソックスにいるが、15ホールドのクリス・マーティンはFA市場に出ている。北海道日本ハム・ファイターズ(2016~17年)でも投げたマーティンは、来年6月で39歳。MassLive.comのクリストファー・スミスによると、マーティンは、2024年のシーズン終盤に「来年がラスト・イヤーになる確率は95%」と語ったという。