6月18日は「おにぎりの日」。国民全員が毎日「おにぎり」捨てている
6月18日はおにぎりの日。1987年、日本最古のおにぎりの化石が石川県旧鹿(ろく:6)西(せい)町の遺跡で発見され、米という文字を分解すると十と八(18)になることから制定されたそうだ。
「おにぎり」は、食品ロス問題を語る時、よく引き合いに出される。
日本で発生する年間の食品ロス量は646万トン。これを一人一日あたりに換算すると、139g。農林水産省の資料「食品ロスの削減に向けて」では「茶碗約1杯のご飯の量に相当」と表現されている。
筆者は、食品ロスの講演をする時、この量を「おにぎり1個分」と表現している。われわれ全員が、毎日、おにぎり1個分の食べ物をごみ箱に放り込んでいるんだ、と。
そして、2007年に餓死した男性が書き残した言葉が「おにぎり食べたい」だったことを紹介する(原文では「オニギリ食いたい」)。
2007年7月10日、北九州市で独り暮らしをしていた、元タクシー運転手の男性(52歳)が自宅で亡くなっているのが発見された。生活保護は、その年の4月に受給廃止になっていた(朝日新聞 2007年7月11日付 東京夕刊17ページ)。
「食品ロス減らしても飢餓はなくならない」という意見も
食品ロスをテーマに活動していると、「何のために減らすの?」「減らしたって飢餓はなくならない」という意見を耳にする。
先日、「なぜ減らすのと聞かれて上手く説明できない。どう説明しますか?」とツイッターを通して聞かれ、東日本大震災の時、1個のおにぎりを家族4人で分け合った話を引き合いに出した。実際の話だ。
家族だったら、そして食べ物が限られていれば、分け合う。捨てない。
もし、地球上の人たちが1つの家族だったら、と考えれば。食べ物が限られていれば、やはり、捨てないで分け合うだろう。
6月18日は、おにぎりの日。この機会に、わたし達が毎日捨てているおにぎり1個分の食べ物に、思いを馳せてみて欲しい。
参考記事: