遂に誕生!TORAYA GINZA限定羊羹の「ちぐさかん」意外な果実の春のフレーバーは6月まで!
1946年に喫茶「茜」が誕生し、翌年1947年には銀座店として誕生した「とらや」さん。近隣には銀座三越店や東京ステーションホテルのTORAYA TOKYOなどもありますが、やはり銀座のシンボルのひとつとして愛されたお店を贔屓にする方や観光客も多かったお店。その銀座店は惜しまれながら2020年から眠りにつき、このほど約3年半の月日を経て「TORAYA GINZA」として目を覚ましました。
静謐さと重厚感、そこへ差し込むテラス席からの自然光にどこか心落ち着く空間ではできたてならではを満喫できる上生菓子やどら焼きが楽しめるのですが、物販スペースではこちらでのみ購入可能なお菓子も販売されています。
その中のひとつ、TORAYA GINZA限定「ちぐさかん」の季節限定版をご紹介。
洗練された白磁の正方形は、山吹色のバンドで閉じられています。季節限定のお味はこちらの色で、通年販売のものは臙脂色でした。
親指とひとさし指の指先でそっととらえるその味は、ラズベリー・パッションフルーツ・ライムの三種類。洋の印象が強い果実ですが、色味はいずれも落ち着いた和テイスト。
「ラズベリー」は三種類の中でもっとも柔らかな触感。色彩を裏切らない、ねっとりとした旨味とほのかな渋みが絡み合う大人な印象。ベリー系特有の酸味、ではなく、妖艶さをも醸し出すような凝縮感。
思わず笑顔になってしまうような「パッションフルーツ」は、オリエンタルな魅力が炸裂!パシャっと果汁を浴びたような、というと大げさかもしれませんが、一口サイズの羊羹の中にここまで香りが閉じ込められているとは驚きです。なんとなく開放的な気分になってしまいそうです。
とらやさん独自の白小豆「福とら白」と最も意外な組み合わせだったと思ったのが「ライム」。白小豆はポリフェノールが含まれていない分あっさりとしているのですが、余韻はしっかり小豆の風味。その小豆の風味が男性的な清涼感を放つライムと見事にマッチしているので、個人的にはぜひ味わっていただきたいフレーバーです。
いずれも一般的な練り羊羹よりも軽やかといいますか、口の中で溶かす、というよりは「口の中に広がっていく」という印象が強い食感でした。口に含んだ瞬間から弾けるような凝縮された果実の芳香は、世代だけではなく人種や国を越えてハッとするような第一印象。
こちらのちぐさかんが、とらやさんの夜の梅をはじめとする練り羊羹への入口となり、和菓子の楽しさに触れるきっかけとなりそうな予感が致しました。
今回ご紹介した「ラズベリー、パッションフルーツ、ライム」のお味は4月11日~6月下旬までのお取り扱い。
お電話でのお取り置きは上生菓子同様可能ですが、お取り寄せは対応しておりません。ぜひ、新しい歴史の幕が上がったGINZA TORAYAさんでお求めを。
店内やテラス、その上をぐるりとご案内いただいたのですが、安らぎと非日常がせめぎ合う独特の空気感に圧倒されて思わずため息が。
あぁ、銀座のネオンを眺めながらテラス席でお菓子をいただき、更に別な日にはカウンターで五感をフル稼働させてその空間ごと上生菓子を味わえる日が待ち遠しいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<TORAYA GINZA>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区銀座7-8-17 虎屋銀座ビル4階
03-6264-5200
11時~19時(ラストオーダー18時30分)
定休日 元日・毎月第2月曜日(祝日の場合は第3月曜日)