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この選手の150本塁打は、ジャッジを抜いて史上2番目の速さ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)Apr 7, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月7日、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は、8回裏にホームランを打った。

 アロンゾは、2019年にメジャーデビューした。各シーズンのホームランは、2019年が53本、短縮シーズンの2020年が16本、2021年が37本、2022年が40本。4月7日のホームランは、今シーズンの4本目だ。その合計は、150本に達した。

 過去4シーズンとも、アロンゾは、本塁打ランキングのリーグ・トップ3にランクインしている。それぞれの順位は、ナ・リーグ1位(両リーグ1位)、3位タイ、3位、2位だ。

 スタッツ・センターによると、デビューから538試合で150本塁打は、史上2番目の速さ(出場試合の少なさ)だという。495試合のライアン・ハワードに次ぎ、これまで2位に位置していた、552試合のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)よりも14試合少ない。

 アロンゾは、347試合で100本塁打も、2番目の速さだった。こちらも、最速はハワードだ。325試合目に到達した。3位以下については、「このスラッガーの100本塁打到達はジャッジより1試合遅いだけ。さらにハイペースで近づいているのは…」で書いた。

 ここからの50本塁打も、ここまで同じ3.59試合に1本塁打にペースだと、718試合で200本塁打となる。その場合は、4番目の速さだ。現時点のトップ5には、658試合のハワード、671試合のジャッジ、706試合のラルフ・カイナー、766試合のホアン・ゴンザレス、769試合のハーモン・キルブルーアルバート・ベルが並んでいる。

 ハワードとジャッジを抜くのは、かなりハードルが高い。今シーズン、すべての試合に出場し、162試合目にシーズン54本目のホームランを打つと、692試合で200本塁打だ。

 ただ、可能性はゼロではない。4月8日、千賀滉大(メッツ)が2勝目を挙げた試合で、アロンゾは、5回裏に151本目のホームランを打った。

 開幕から9試合とも4番に座り、打率.235(34打数8安打)と出塁率.333ながら、5本塁打と1二塁打を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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