【韓国文化】SNSが大流行したのは日本よりもはやい2004年ごろ!サイワールドの「ミニホムピィ」とは
いまや、コミュニケーションツールとして欠かせないSNS。よくも悪くも、世界中の人たちと簡単に疎通ができるようになりました。
日本でSNSがよく利用されるようになったのは、mixi(ミクシィ)が流行した2005年ごろ(サービス開始は2004年)だったと思います。韓国では、それよりも少し前から、あるSNSが大流行していました。それが、サイワールドの「ミニホムピィ」です。
今回は韓国におけるSNSの流行について、私(筆者)個人の経験をもとにお伝えします。
■SNSとは
SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(social networking service)」の略で、ウェブ上で社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築可能にするサービスのことをいいます。
最近は、企業やお店などもSNSを使って自身を宣伝したり、アピールしたりしています。
~SNSの代表例~
フェイスブック(Facebook)、ユーチューブ(YouTube)、ワッツアップ(WhatsApp)、インスタグラム(Instagram)、ウィーチャット(WeChat)、ティックトック(TikTok)、スナップチャット(Snapchat)、X(旧Twitter)など
■韓国におけるSNS
韓国では、日本よりもはやくにSNSが大流行しました。氏名やプライベートを公にすることに抵抗があった日本人とは違い、老若男女問わず、多くの人が利用するツールであったことは間違いありません。
その“元祖”といえるのが「サイワールド(Cyworld)」です。
~サイワールド(Cyworld)~
サービス開始は1999年ですが、2004年から本格的に流行り始め、2000年代後半までに4000万人を超える利用者数を誇りました(namu.wiki参照)。ちなみに、韓国の当時の人口は約4800万人。
サイワールドに登録すると、ミニホムピィという個人のミニホームページを持ちます。そこにブログのような形で、画像や言葉を投稿していくのです。現代のSNSとは違い、言葉は韓国語が主。世界の人たちとつながるというよりは、あくまでも韓国内のものといった印象で、日本のmixiに近いSNSでした。
また、ネット上の文化を率いるアイコンのような存在となり、芸能人のニュースでは常に、「ミニホムピィ」という言葉が添えられているほどでした。いまのインスタグラムやXのように……。
私も2004年ごろ、友人に勧められてサイワールドに加入し、一時期ハマっていました。サイワールドの話題についていけないと会話が成り立たないというくらい、(周りの)みんなが利用していたと思います。実際に会わなくても、ネット上でそれぞれの近況が分かることに、当時は不思議な感覚もありました。
サイワールドを使っているうちに、ミニホムピィ内にあるチョクチ(メモ、簡単なメッセージ)やパンミョンノク(芳名録)、ドトリ(どんぐり)といった韓国語を覚えた記憶があります。
■芸能人も積極的にSNSを利用する
いまでこそ、日本の芸能人もSNS上でプライベートをのぞかせることが増えましたが、韓国ではそれよりも前から、有名人がSNSを活用していました。「芸能人がここまで自分を見せてもいいの?」「(自分の)推しがこの人と友だちだったんだ~」なんて思うことも常々でした。
SNSはそれだけ、ファンとのコミュニケーションの場となり、宣伝(PR)にも欠かせないツールなのかもしれません。そして、そういう作品をPRするのが上手! YouTubeのミュージックビデオ(MV)といった映像コンテンツは、その例といえますね。有名人だけに限ってではありません。一般人でも自分自身を“プロモーションする”のが得意な人が多かったような気がします。
一方で、匿名での誹謗(ひぼう)中傷がマイナスの側面を持っているのも事実。また、スマホ依存による体への悪影響も懸念されます。韓国でも以前から、それらが社会問題となっています。
SNSはそれぞれが思いやりを持って、楽しくほどほどに利用したいものです。