【日韓首脳会談】韓国大手メディアは“すべて1面トップ” 「それはちゃうよ」とツッコんだ問題も
16日に日本の岸田文雄首相と韓国の尹錫悦大統領の間で行われた日韓首脳会談。韓国大統領が単独で来日するのは12年ぶりのことだ。
翌17日の韓国メディアはこれをどう報じたのか。
大手5紙はすべて一面トップで関連ニュースを伝え、いずれも社説(複数掲載)のトピックスとして両国首脳会談を伝えた。
一方(やはりというか)、保守系、革新(進歩)系では論調が分かれた。また地上波などでは「あくまで尹大統領が解決に乗り出したのは徴用工判決問題のみ」「別問題はあくまで別問題」という"ツッコミ”も目立った。
保革大手メディアの報道は以下の通り。
保守系
■朝鮮日報
一面トップ :「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)完全正常化...経済安保協議体設立」
社説:「将来を共に歩む出発点となった韓日首脳会談」
(以下同)
■中央日報
「韓日、GSOMIA・シャトル外交復元」
「韓国大統領の12年ぶりの訪日と日本の慎重な態度」
■東亜日報:
「日本側、強制徴用謝罪"継承"…韓国側の解決法への応答措置言及せず"」
「韓日関係の決定打...左派の反対扇動を押し切り結実を」
東亜日報の社説の見出しは正確には「李完用扇動」という表現が使われていた。1910年の日韓併合時に併合条約にサインした大韓帝国の総理大臣で、現代の韓国ではよく「売国奴」と言われてきた人物だ。今回の日韓首脳会談について、韓国内の強硬な左派は「韓国側の一方的な譲歩」として「李完用」の例えを用いて批判を加えているのだ。
いっぽう、左派の大手メディアはやはり批判的な内容も掲載している。
■京郷新聞
"韓日首脳「未来に向かって」…過去は終わりにしよう"
過去の反省に応答がない首脳会談、尹大統領の訪日の意図は一体何?
■ハンギョレ:
「岸田、強制徴用謝罪はせず『慰安婦合意』履行要求」
謝罪をしない日本に「慰安婦問題についての請求権はない」と約束した尹大統領
また日本でいう「日経新聞」、最大の経済紙「毎日経済」はこうも。
■毎日経済
"尹「韓日協力新たな時代」…経済安保対話スタート"
韓日首脳シャトル外交が12年ぶりに復活、未来に向かって進もう
韓国メディアが全般的にツッコんでいるのは、「今回解決したのはあくまで徴用工判決問題のみ」「ホワイト国問題」であるということ。
「慰安婦合意、竹島(韓国名・独島)問題は別」というスタンスを強固に示している。
なかでも岸田首相が会談の中で口にしたとされる「日韓間の諸般の問題についても」という文脈について「竹島問題が含まれていたのではないか」という点についてだ。
地上波「KBS」は17日の朝に「独島問題は討論されたのか…大統領室『出てくるわけがない』と強力否定」と報道、YTNは「日本メディア『韓日正常化一致』…岸田『独島問題提起』」と伝えた。