今の時代は許されない! 職場の先輩の不適切発言「ベスト10」発表
■「不適切な発言」とは?
言葉には力がある。だからこそ時には人を励ますことができるし、いっぽうで言葉は人を傷つける武器にもなり得る。とくに職場というのは、様々なバックグラウンドを持った人が集まる場所だ。だからこそ、言葉の使い方に気を配らなくてはいけない。
「不適切」とは、ある状況や文脈において、適当でない、あるいは場にふさわしくないということである。今回は、職場のダメ先輩がつい言ってしまう不適切発言10個を紹介する。そしてなぜそれがNGなのかを解説していこう。
(※ランキングはすべて筆者の感覚)
■職場の先輩の不適切な発言「ベスト10」
1位「どうせ給料増えないのに、何をそんなに頑張ってるの?」
自分自身のモチベーションの低さを後輩に押し付ける発言だ。仕事には、金銭的な報酬以外にも、自己の成長、やりがい、貢献の喜びなど、さまざまな価値がある。それを教えることが先輩としての責務だろう。
2位「この会社がダメなのは経営陣がバカだから。お前ももうすぐわかる」
組織のトップに対する批判を軽はずみにすべきではない。このような発言は組織への信頼感を揺るがし、エンゲージメントスコアを著しく落とす原因にもなり得る。
3位「君は女性だから、このプロジェクトは難しいかもしれないね」
性別に言及した発言は、特にジェンダーの平等が強く求められている現代においては極めて不適切。大きなトラブルに発展しやすい。能力を性別で区別することは、差別の温床ともなり、絶対にやめたい。
4位「あの会社の専務の髪型、笑えるよな」
容姿に対する不適切な発言は、十分に気を付けるべきだ。その人の尊厳を傷つけるだけでなく、不用意な場で伝わった場合、企業間の信頼関係を損なうことにもなりかねない。
5位「わが社の商品を買うお客はバカだ」
自社の商品やサービスを低く評価する発言は、ビジネスパーソンとして不誠実だ。職場内に不信感をもたらすだけでなく、場合によっては企業イメージを毀損させることもある。
6位「今年の新人に可愛い子がいないな」
容姿に関する低俗な評価は、不快感をもたらす。それどころか、いじめが隠れているケースもある。団体の結束を乱す原因の一つにもなるだろう。
7位「出張手当で給料を増やす秘訣、教えてやろうか?」
経費類の不正使用を奨励するような発言は、組織全体の倫理観を疑わせるものだ。職場の風紀を乱す原因にもなる。
8位「体調が悪いぐらいで休むなよ」
健康管理は個人の責任ではあるが、体調が悪くてもムリして出勤するような発言はジョークでも慎むべき。従業員のウェルビーイングに対する姿勢として疑問符がつく。
9位「あの課長は仕事ができないから関わらないほうがいいぞ」
同僚や上司を侮辱する発言は、他のメンバーへの信頼を損ねる行為だ。こんな発言を許しているとチームワークの崩壊を招く。
10位「あの政治家を支持するなんて、恥ずかしくないのか?」
政治的意見は個々人の自由であるべきもの。職場でこのような発言をすることで、個人の自由を侵害したり、不要な争いを引き起こす可能性がある。
このように職場での不適切な発言は、さまざまな形で現れる。これらはあくまで一例に過ぎないが、職場の雰囲気やチームの士気を害し、最悪の場合には法的なトラブルにつながることさえある。
多様性の時代だ。人にはいろいろな価値観、考え方がある。昔は許されても、今は許されないケースも多くある。だからこそ職場の先輩としては、一言一言を慎重に選んでいかねばならない。
<参考記事>