【台湾】原住民タイヤル族が住む標高1000メートルの山の上でグランピング。リアル珍獣ハンター体験も!
標高1000メートル、台湾先住民のタイヤル族が住んでいる場所にあるグランピング施設「 蟬說:霧繞(ウーラオ)」。「ウーラオ」というのはタイヤル語で「豊かな土地」という意味です。2022年にオープンしたばかりの、今、台湾でも注目されている施設に宿泊してきました。
乗り物酔いの薬は必須!山道を1時間半
標高1000メートルの山の上にある「 蟬說:霧繞」。公共交通機関は通っていないので、レンタカーか竹東駅と新竹駅からタクシーで出かけることになります。駅から約70分ほど山道をのぼるのですが、途中車1台が通るのもやっとという細い道をぐねぐねと進んでいくので、乗り物酔いの薬は必須です。
「 蟬說:霧繞」の目の前に広がるのは雄大な台湾の山々。運が良ければ、早朝には雲海に包まれた幻想的な光景を見ることができます。テントサイトに山桜が咲く2~3月は、桃源郷のような美しさ。1年中豊かな自然を満喫できるスポットです。
食事にはタイヤル族の伝統的な料理も並び、希望すると有料でタイヤル族のハンター体験に参加することもできます。実際に参加しましたが、日本では許可が下りそうにないワイルドな体験で、忘れられない思い出となりました。
オシャレで文化的な観光地という台湾のイメージとは少し違う、台湾の新しい魅力を知ることができるグランピング施設です。
蟬說:霧繞の施設紹介
レセプションでチェックイン手続きを終えたら、荷物はカートで自分たちのテントサイトまで運んでもらえます。
敷地内は3つのエリアにわかれていて、筆者が宿泊したのは「山谷小鹿」というテントが並ぶエリア。
テントの前はテラスのような全室になっていて、失礼な言い方かもしれませんが、想像していたより文化的で驚きました。
さらに、テント内はとってもラグジュアリー!
寒さが心配でしたが、電気毛布もあり朝までぬくぬくでした!電気もあるし、Wi-Fiも繋がるので、山の中とは思えないくらい快適です。家族で来て、子どもたちが遊んでいる間仕事もできるので、ワーケーションにも利用できそうです。
パウダールームや自由に使える冷蔵庫、お湯やお水もありました。カップヌードルの販売も。
トイレやシャワー室もきれいに掃除されていて清潔。バスアメニティも用意されています。トイレは上部と足元がガラス張りで、まるで山の中で用をたしているかのよう。これは最初使用するのに勇気がいりました。
もちろん、ガラスだからといって人間が空を飛べない限り、外から見られるような心配はないのですけどね。
この中に浮かんで用を足すような感じなんです。
蟬說:霧繞で体験できるアクティビティ
タイヤル族の紐づくり。動画を見ながら編んでキーホルダーを作ります。こちらは無料。動画を見ながら作るのですが、意外に難しく3回ほどやり直して、なんとか完成させました。
また、1人1,300元(約5,200円)でタイヤル族のハンター体験に参加できます。出かけた時はセール中で990元(約3,960円)でした。
タイヤル族は一度山に狩猟に入ると3~4日は山の中で暮らすそうです。山の中で焚火をし、食事をする様子を疑似体験します。
私はキャンプファイヤーとスモアと聞いていたので、軽く考えていたのですが、これがとんでもなくハードでした。
最初に車で山の中に進みます。車を降りたら、タイヤル族のお酒を飲み(私達は指をつけて舐めるだけにしました)、祈りの儀式をします。
その後、頭に探検隊のような懐中電灯をつけ、ひたすら山道をのぼります。運が良ければ(?)実際に猪やキョンなどの野生動物に遭遇できるとか。
山の中で野生動物の足跡を探して歩いた後は、ひとり1本5メートルほどの竹を持たされ、竹を持ったまま、さらに険しい道を登って行きます。ほぼ獣道。ハンターのおじさんは、サッサと進んでしまい、途中山の中に取り残されることも。途中の写真が1枚もないのは、その過酷さを察してください。
森の中の少し開けた場所に着いたら、持ってきた竹をのこぎりで切り、自分用のコップを作ります。残った竹は薪に。ハンターのおじさんは竹をさらに細く切り、マシュマロをさして焚火にかざします。
焚火を囲んで現地のお酒(どぶろくのような感じの甘さとアルコール度数)を飲みながら、焼いたマシュマロをみんなで食べました。
私の想像していたキャンプファイヤーとスモアと違いすぎる。
その後は、猪をとる罠を実際に仕掛けさせてもらったり、銃を打つ様子を見学させてもらったりと、たっぷり2時間半タイヤル族のハンター体験。
実をいうと過酷過ぎて「早く帰りたい~」と泣きそうだったのですが、不思議と1週間の旅の中で一番思い出に残っているのが、このハンター体験。次はもっとうまくやれるぞ、今度はこうしよう…など、いろいろ考えてしまうのですから不思議なものです。多分、この体験をした日本人は、日本全国に10人はいない気がします。
事前に予約すると英語、日本語のガイドがつけられます(別途料金が必要)
蟬說:霧繞の食事とアフタヌーンティ
レセプションの隣にあるレストランでは、14時半から16時の間ウエルカムスイーツとドリンクとして、アフタヌーンティーが用意されていました。ここだけ見ると、とってもラグジュアリー。
ディナは18時から19時。バイキング形式です。
メニューには地元住民が食べていた食材が使われ、炭火で焼く調理法を取り入れた料理が中心。恐る恐る食べた猪は豚肉のようで食べやすかったです。
翌日の朝ご飯も同じレストランです。
朝食は8時から9時半で、やはりバイキング形式。
サツマイモの入ったお粥はおかわりしたくらいおいしかったです。
蟬說:霧繞であると便利なもの
実際に利用して、あると便利だったものをメモしておきます。
・虫よけスプレー これは必須!
・サンダル トイレやシャワーに行くとき便利。特にシャワーは更衣室など特にないので、シャワーブースで着替えになります。
・フェイスタオル・歯ブラシセット こちらは用意がないです。
・上着 日中は暑いですが、夜になると冷え込みます。テント内は暖かくても、シャワーやトイレのときに1枚羽織れると便利です。
・酔い止めの薬 1時間ぐねぐね道を車でのぼります。
なかなか気軽に行ける場所ではないですが、台湾マニアで普段の観光とは違う刺激を求めている人には、超絶おすすめです。私も機会があったら再訪して、また、ハンターのおじさんと山歩きしたいです。本当に。
蟬說:霧繞 Chanshuo Woorao
住所: N新竹縣五峰鄉桃山村白蘭298之3號
予約line: 03-6210-120
Email: woorao@chanshuo.tw
公式ホームページ 蟬說:霧繞(街by琳ky
取材・撮影協力 蟬說:霧繞
撮影場所 蟬說:霧繞
蟬說:霧繞様からのご招待で試泊させていただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。