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溜まったストレスは思いきり笑って吹き飛ばそう。今すぐ配信で見られるお馬鹿なコメディ映画3選

渡辺晴陽作家・脚本家/エンタメアドバイザー

暖かい日があるかと思えば、また寒い日があり。季節の変わり目は体長不良に悩まされてイライラしている人も多いことでしょう。そのせいか、学校や職場の人間関係もぎくしゃくしがちで、いつも以上にストレスをため込んでいる人もいるのではないでしょうか?

週明けから快適な毎日を過ごすためにも、週末は体調管理とストレス・ケアを心掛けたいものです。
そこで今回は、頭を空っぽにして見られる、ちょっとお馬鹿なコメディ映画を3本紹介します。

今回の3作は自宅で手軽に見られる作品です
今回の3作は自宅で手軽に見られる作品です

ハングオーバー! 消えた花婿と史上最悪の二日酔い

2009年公開の映画で、ゴールデングローブ賞の作品賞を受賞したほか、数々の賞にノミネートされています。見たことのある人なら、「お馬鹿なコメディ映画」と言われて最初に思いつく作品ではないでしょうか。

二日後に結婚するダグと、その友人フィルとスチュアート、ダグの婚約者の弟アランの四人は、バチェラー・パーティ(独身さよならパーティー)をするためラスベガスのホテルに泊まり、酒を飲みかわします。
翌朝、フィルたちは酷い二日酔いとともに目覚めます。すると、ホテルの部屋はぐちゃぐちゃで、スチュアートの前歯が抜けていたり、部屋に謎の赤ちゃんがいたりと、わけの分らない状態になっています。そのうえ、ダグは行方不明。フィルたちは昨夜何があったのか全く思い出せません。三人は持っていた物を頼りにダグの行方を探し始めます。

お酒は怖いもので、酔った勢いでとんでもないことをやらかしてしまった経験のある方もいることでしょう。それでも、本作の四人と比べればまだまだマシなはず。

いったいどうすれば一晩でこんなに沢山やらかせるの、とツッコミを入れたくなるほど、四人の「やらかし」は酷いことになっています。自分の身に置き換えれば顔面蒼白ものですが、客観的に見ていると笑えてしまうのは何故なのでしょう。

ちょっと過激な場面もある(R15+)ため、家族みんなで見られる作品ではありませんが、リズム感のある展開とギャグシーンの数々が爽快な作品です。

ちなみに、より過激さを増した続編も作られていますが、そちらには「やりすぎて笑えない」と感じるシーンもあり、コメディ映画としての完成度は第1作(本作)が最も高いと思います。

ラスベガスで楽しいパーティのはずが、とんだ目に遭うハメに
ラスベガスで楽しいパーティのはずが、とんだ目に遭うハメに

ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中

2013年公開の映画です。「ジャッカス」はもともと、アメリカで放送されていたテレビ番組で、過激なイタズラや体を張った危険な悪ふざけをする内容でした。本作はその劇場版の第4作目です。劇場版『ジャッカス』シリーズとして初めてアカデミー賞にノミネート(メイクアップ&ヘアスタイリング賞)された作品でもあります。

仮釈放中だった母親が刑務所に戻ることになり、ビリー少年は、遠くに住む父に預けられることになります。刑務所に戻らなければならない母親に代わって、ビリーの祖父のアーヴィングがビリーを父親の元に届けることになります。その道中、ビリーとアーヴィングはさまざまな問題を起こしまくります。

タイトルを見ただけでも分かりますが、本作は下ネタ満載のギャグ映画です。
アーヴィングはもうむちゃくちゃなじぃちゃんで、万引きはするわ、ナンパはするわ、セクハラも犯罪もお構いなし。
不謹慎なユーモアや御下劣ギャグなど、誰かと一緒だとちょっと笑うのに躊躇してしまいそうなシーンも沢山ありましたが、一人で見たらもうゲラゲラ笑えます。

低俗なこと、お下品なこと、イケナイこと。普段は隠している衝動を解き放って笑えば気分もすっきりすることでしょう。ただし、下ネタ系が苦手な人にはオススメできません。

イタズラやギャグの連続でストーリーはあって無いようなものですが、最初は孫のビリーを邪魔なお荷物としか思っていなかったアーヴィングが、ビリーと意気投合していく姿には微笑ましくなります。

なお、劇場版『ジャッカス』シリーズの他作品はR18+なうえ、体を張った悪ふざけに特化した衝撃映像集のような内容で、本作とは全くの別物なのでご注意ください。

じぃちゃんとの旅は、はちゃめちゃ!
じぃちゃんとの旅は、はちゃめちゃ!

名探偵ピカチュウ

2019年公開の映画です。
人気ゲーム「ポケモン」をモチーフとしたゲーム「名探偵ピカチュウ」をもとに作られた劇場版作品で、ピカチュウを初めとしたポケモンたちはCGですが、映画は実写がベースとなっています。

ティムは探偵をしていた父親・ハリーが死んだという連絡を受けて、ライムシティを訪ね、そこで帽子を被ったピカチュウに出会います。ティムには何故かそのピカチュウの言葉が理解できました。ピカチュウは自分がハリーのパートナーだったと言います。ティムはそのピカチュウと一緒に、ハリーが死の直前まで捜査していた事件を追うことになります。

本作は内容的にはミステリ映画ですし、お馬鹿なコメディに入れるのは違う気もしますが。前の2本が家族団らんやお子さまとの視聴にはあまり向いていない作品だったので、最後は子どもから大人まで楽しんで見られる作品にしました。

ただ、コメディ的な要素は強い作品ではあります。なんせ、可愛らしいピカチュウが渋いおじさまのような言葉遣いしゃべりだすだけで、もう面白い。
ピカチュウやコダック、メタモンなどの表情もたまりません。メタモンがある女性に「へんしん」した姿なんて、不気味すぎて笑えてしまうはずです。

映画としての完成度も高く、ふさふさした毛並みの一本一本までリアルなピカチュウなど、CGもリアルで活き活きしています。
タイトルが子ども向け過ぎたのか興行成績はあまり振るいませんでしたが、実際に見てみると満足度の高い作品でした。

コミカルながら、壮大な陰謀に挑むミステリとしても完成度が高い
コミカルながら、壮大な陰謀に挑むミステリとしても完成度が高い

何も考えずにボーっと映画を見たり、可笑しいシーンでつい吹き出したりすれば、たまったストレスもふわりと軽くなるはず。「ちょっと気持ちが疲れたな」という週末には、コメディ映画を見るのはいかがでしょうか?

作家・脚本家/エンタメアドバイザー

国立理系大学院卒、元塾経営者、作家・脚本家・ライターとして活動中。エンタメ系ライターとしては、気に入ったエンタメ作品について気ままに発信している。理系の知識を生かしたストーリー分析や、考察コラムなども書いている。映画・アニメは新旧を問わず年間100本以上視聴し、漫画・小説も数多く読んでいる。好みはややニッチなものが多い。作家・脚本家としては、雑誌や書籍のミニストーリー、テレビのショートアニメや舞台脚本などを担当。2021年耳で読む本をつくろう「第1回 児童文学アワード」にて、審査員長特別賞受賞。

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