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仮装の参考にもGOOD ハロウィン気分を盛り上げる映画3選【ちょっと不気味な楽しい映画】

渡辺晴陽作家・脚本家/エンタメアドバイザー
記事の写真はイメージです

今月末はハロウィンです。イベント参加や仮装してお出かけなど、楽しい予定を立てている方もいらっしゃることでしょう。

と言うわけで、今日はハロウィンにおすすめしたい映画を紹介します!

ハロウィンの映画を検索するとヒットする映画の多くが、とても怖そうな作品だと思います。ですが、ホラーは苦手という方も多いはず。
そこで今回は、ちょっと不気味だけど、あまり怖くない映画を選んでみました。

10月31日はハロウィン!
10月31日はハロウィン!

ビートルジュース

こちらは1988年、ティム・バートン監督の映画です。

ある日、不慮の事故で死んで幽霊になってしまった夫婦が、自分たちの家に引っ越してきた家族をあの手この手で脅かして追い出そうとするストーリー。そこに、人間を怖がらせることを仕事にしている「ビートルジュース」という推定六百歳の幽霊が関わってきてハチャメチャな騒動が巻き起こります。

みどころ

ティム・バートン監督の独特の世界観は、どの作品もハロウィンにベストマッチするのではないでしょうか?

この映画『ビートルジュース』はストーリーとしては、ナンセンスな部分があります。そのため、「意味不明だった」などと低評価をする人もいるようです。しかし、映像的な楽しさや、キャラクターの造形、ちょっとしたシーンに散りばめられたユーモアなどに注目すればととても楽しめる作品です。

そして何より、30年以上の時を経て製作された続編の映画『ビートルジュース ビートルジュース』が公開中なのがポイントです。まずは、DVD・Blu-rayや配信などで本作を見てから、劇場で続編を見れば、より世界観を楽しめるはずです。

そして余談ですが、作中でビートルジュースを呼び出すときには、「ビートルジュース ビートルジュース ビートルジュース」と名前を三回唱える必要があります。映画『ビートルジュース』の続編が、映画『ビートルジュース ビートルジュース』ですから、いずれ、さらなる続編『ビートルジュース ビートルジュース ビートルジュース』も製作されるのでしょうか? 期待が膨らみますね。

メイン人物の死亡という本来ならショッキングな展開で始まる本作ですが、悲惨な雰囲気は全くない楽しい作品です
メイン人物の死亡という本来ならショッキングな展開で始まる本作ですが、悲惨な雰囲気は全くない楽しい作品です

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

こちらは2020年の映画で、「バットマン」シリーズの悪役・ジョーカーの、恋人として登場する「ハーレイ・クイン」を主人公にした映画です。

ジョーカーとの破局をきっかけに、ハーレイ・クインを恨んでいながらジョーカーからの報復を恐れて手出しを出来ずにいた人たちが彼女を狙い始めることから始まるストーリー。その裏では大きな事件も動いていて、現在の出来事と回想による説明を交えながら展開していきます。

みどころ

本作は不気味な映画ではありませんが、登場するキャラクターたちの明るく個性的な装いはハロウィンで仮装するコスチュームの参考にしたくなるものばかりだと思います。

また、激しいアクションや、軽快な展開は見ていてスカッとするはずです。アクション映画には筋肉質で汗臭い印象が強いことと思いますが、本作でバチバチ戦うキャラクターはハーレイ・クインを始めとした女性キャラクターたちです。しなやかな身のこなしや、衣装や小物は可愛いのに力強く派手な戦いぶりには、ポップさや爽快さを味わえます。

「バットマン」他、アメコミ系の作品が好きな方はもちろんのこと、アクション系の映画や、ワクワクするスリルを楽しみたい方にはオススメできる映画でした。

ローラースケートを使ったアクションシーンに注目!!
ローラースケートを使ったアクションシーンに注目!!

アダムス・ファミリー

こちらはドラマ、アニメ、映画から舞台まで、いろいろなメディアで愛されている作品です。日本で最初に話題になった作品はドラマ版の『アダムスのお化け一家』だそうですが、今回取り上げたのは、1991年の映画『アダムス・ファミリー』です。

本作は、アダムス一家の財産を狙って、行方不明の家主の兄・フェスタ―にそっくりなゴードンがアダムス家に潜入することから巻き起こるブラックユーモア気味の波乱を描いた映画です。

みどころ

まず、出てくるキャラクターたちの不気味な言動や、衣装に注目して欲しい作品です。先述のビートルジュースにも通じる不条理さがありつつ、それでいて、どこかまともな所もあるので感情移入もしやすく、物語の風変わりな世界観にグッと引き込まれます。

2019年にはCGアニメーション映画『アダムス・ファミリー』が製作され大ヒットし続編も作られているほか、Netflixではアダムス家の長女ウェンズデーを主役としたスピンオフドラマ『ウェンズデー』(2022年)も配信されています。

なお、映画『アダムス・ファミリー』はバリー・ソネンフェルド監督によるコメディドラマ的な内容でしたが、スピンオフの『ウェンズデー』はティム・バートン監督によって学園ものの要素やミステリー色を加えた内容となっています。

また、『ウェンズデー』においてウェンズデー役を務めるジェナ・オルテガは、前述の『ビートルジュース ビートルジュース』でも重要な役どころを務めています。映画『ビートルジュース』から続編、映画『アダムス・ファミリー』、ドラマ『ウェンズデー』と合わせて見ればより深く楽しめるかもしれません。

本作や『ウェンズデー』を見れば、手(ハンド)が可愛く見えてくるはず
本作や『ウェンズデー』を見れば、手(ハンド)が可愛く見えてくるはず

さて、今回はハロウィン気分を盛り上げる映画を紹介しました。

イベントなどに出かける際の仮装の参考にもいいですし、自宅でゆっくり鑑賞してハロウィン気分を楽しむのもいいでしょう。また、3作とも関連作やシリーズなどが非常に多い映画なので、気に入った作品の周辺を掘り下げていけば、今月いっぱいは楽しめるはずです。

作家・脚本家/エンタメアドバイザー

国立理系大学院卒、元塾経営者、作家・脚本家・ライターとして活動中。エンタメ系ライターとしては、気に入ったエンタメ作品について気ままに発信している。理系の知識を生かしたストーリー分析や、考察コラムなども書いている。映画・アニメは新旧を問わず年間100本以上視聴し、漫画・小説も数多く読んでいる。好みはややニッチなものが多い。作家・脚本家としては、雑誌や書籍のミニストーリー、テレビのショートアニメや舞台脚本などを担当。2021年耳で読む本をつくろう「第1回 児童文学アワード」にて、審査員長特別賞受賞。

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