今年限りで引退のスラッガーは、あと14本塁打で「歴代トップ20」にランクイン
昨年、アルバート・プーホルスは、史上4人目の700本塁打に到達した。その後、3本のホームランを打ち、703本塁打でキャリアを終えた。
今年、そこまでのマイルストーンにたどり着きそうな選手はいない。700本塁打と600本塁打はもちろん、500本塁打も難しそうだ。あと41本で500本塁打のネルソン・クルーズ(サンディエゴ・パドレス)は、2015~16年と2019年に41本以上のホームランを打っているが、現在の年齢は42歳。2021年は140試合で32本塁打を記録したが、2022年は124試合で10本に過ぎなかった。ベースボール・リファレンスとファングラフスによると、42歳以上のシーズン(6月30日時点の年齢)に20本塁打以上は、2007年に28本のバリー・ボンズと2022年に24本のプーホルスしかいない。
100本区切りのホームランでは、ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)の400本塁打が、今年最高のマイルストーンとなるだろう。到達までは22本。長期離脱がなければ、十分可能な本数だ。これまでの13シーズン中、22本塁打に届かなかったのは、出場25試合未満の2019年と2020年しかなく、昨年は110試合で31本のホームランを打っている。
500本塁打、400本塁打、300本塁打のマイルストーンまで、それぞれ、あと50本以下の現役選手は以下のとおり。
マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)が400本塁打に到達するには、昨年より10本多いホームランを要する。シーズン最多は、2019年の45本だ。
一方、300本塁打は、マイルストーン・ラッシュとなるかもしれない。到達までの本数が17本以下の6人は、今年も昨年と同じ本数なら、いずれも300本塁打を超える。あとの3人も、過去に34本塁打以上を記録したシーズンが、少なくとも2度ある。
また、区切りのいい本数のマイルストーンとは異なるものの、今年限りで引退する予定のミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)は、あと14本のホームランを積み上げ、521本塁打とすると、殿堂選手の3人、テッド・ウィリアムズ、ウィリー・マッコビー、フランク・トーマス――「フランク・トーマスの通算本塁打は286本なのか、521本なのか」――と並び、歴代20位にランクインする。カブレラは、開幕直後に40歳となるが、決して無理な本数ではないはずだ。昨年は112試合で5本塁打ながら、一昨年は130試合で15本塁打を記録している。
なお、日本プロ野球で達成されそうなマイルストーンについては、こちらで書いた。