【名古屋市熱田区】いま熱田がアツい!「あつた宮宿会」にきく地元の魅力と名古屋観光の可能性とは?
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文化と街道の結節点・名古屋市熱田区。熱田神宮の門前町という顔ももつ、東海道最大の宿場町・宮宿(現在の宮の渡し公園の付近)が形成され、江戸時代には名古屋の中心地として発展しました。
そんな熱田区ですが、2014年に街づくり団体である「あつた宮宿会」が発足しています。中心となったのは、2013年10月に開催された「東海道シンポジウム宮宿大会」を成功させた実行委員会メンバー。
地元の食の老舗(あつた蓬莱軒・宮きしめん・きよめ餅・亀屋芳広・妙香園)や大学(名古屋学院大学)、地域NPO(堀川まちネット)などの企業や団体が一丸となり、熱田区を元気にする目的で活動しています。
そんな「あつた宮宿会」ですが、2024年に入って新たな局面を迎えています。実は熱田の街づくりと観光について協議する場所として、「あつた観光まちづくり連盟」が2月5日に発足するのです。
参加団体は全体で40団体以上。業種も多種多様で、より民間での連携を加速化させていく狙いがあります。
今回は、そんなあつた観光まちづくり連盟の発起人となっている「あつた宮宿会」が考える、地元の魅力&名古屋の観光の可能性についてお伺いしました。
名古屋や熱田について、全然知らなかったという目から鱗の話が盛りだくさん!地元・名古屋にとても可能性を感じる興味深い内容ばかりでした。
PRできるもので溢れている「名古屋と熱田」
しばしば「これだ」という目立った観光コンテンツがないと言われる名古屋ですが、打ち出せるテーマや魅力が多すぎて、それぞれがぼやけてしまっているから、だと田中さんは話します。
戦国武将だけでも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3英傑がいますが、鎌倉幕府をつくった源頼朝が熱田区出身だということはほとんど知られていません。また現在の宮の渡し公園一帯は、東海道で一番大きな宿場町が形成されました。
また現在の長野県木曽産の檜(ひのき)は、尾州檜として有名ですが、その名称の由来は木曽が廃藩置県まで尾張徳川家の飛び地(少し離れて治める領地)だったため。
豊かな木材が集まる場所であり、名古屋は街道が交わる物流の中心地であったからこそ、力のある武将が登場し、経済的にも文化的にも繁栄したのではないか?と言います。
こうした話はほんの一部。名古屋に根付いている様々なテーマに目を向ければ、バリエーション豊かな歴史の物語を紐解くことができるでしょう。これこそ名古屋の財産なのです。
日帰りで満喫できる観光コンテンツが充実
続いて名古屋の大きな魅力と言えるのが、スポットがまとまっているという点です。東京や大阪など他の大都市圏で旅程を組むと、どうしても1泊2日以上が必要になってきますが、名古屋では日帰りでも十分に観光を満喫できます。
また名古屋では学会やライブといったイベントも多いです。そういった名古屋に足を運ぶ方々に、併せて名古屋の観光を楽しんでもらえる可能性があると感じているそうです。
具体的に言えば、「名古屋国際会議場」では毎週のように大きなイベントが開催されています。そこにお越しになる方々に、熱田区のスポットや老舗のお店(あつた蓬莱軒・宮きしめん・きよめ餅・亀屋芳広・妙香園)を回ってもらいたいと言います。
熱田区は名古屋と文化の中心地であり、前述したような知る人ぞ知る歴史も隠れています。それを深く知ってもらう発信こそ今後の課題なのだそうです。
観光の可能性を広げられる「シェアサイクル」の存在
名古屋市には地下鉄や電車が発達している一方で、その沿線での観光に縛られてしまいがちです。そこで期待を寄せているのが、Charichari(チャリチャリ)といったシェアサイクルサービス。
金山駅南口をはじめとして50以上のサイクルポートが置かれており、今では名古屋駅周辺と並ぶほどの充実度を誇っています。シェアサイクルの特徴は、徒歩30分の移動の代替手段として適しており、スタート地点まで帰ってくる必要がないことです。
従来、中々組みにくかったモデルコースも、シェアサイクルを使えば実現できてしまいます。特に熱田でいえば、金山駅から熱田神宮周辺まで自転車で気軽に巡れるのは大きいですし、大須観音や上前津方面ともつなげることができますね。
名古屋の観光の可能性を広げてくれる足として、シェアサイクルに大きな期待をしているとのこと。その一方で、まだポート数や各ポートの台数が増えて欲しいと要望もあるそうです。
アイデンティティである「宮宿」をもっと元気に
最後に教えていただいたのは、現在宮の渡し公園として整備されている、東海道の宿場町・宮宿のことです。宮宿〜桑名宿は東海道唯一の海路であり、宮宿は250もの旅籠(現在でいうホテル)が軒を連ねる、名古屋の経済の中心地でした
今では閑静な公園ですが、かつては船着場を挟むように東西の御殿が設けられ、そのうち東浜御殿には三代将軍家光が宿泊した記録も残っています。
今では残っていないのですが、浜鳥居と呼ばれる、航海の安全を祈願する鳥居を復元できたらという願いもあり、名古屋の舟運の歴史を追体験できるコンテンツなどがあったら、という構想もあるそうです。
名古屋のレジャー需要が高まっている今日この頃。地域での連携も加速化し、より魅力的な街づくり・観光に向けて取り組んでいくお話を興味深くお聞きしました。
熱田を中心に名古屋を盛り上げていく、今後の「あつた宮宿会」や「あつた観光まちづくり連盟」の活動に注目です!
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