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ブラジル戦、韓国戦が森保監督是か非か論を再燃させる可能性

杉山茂樹スポーツライター
(写真:ロイター/アフロ)

 6月にパラグアイ、ガーナ、ブラジル、チリorチュニジアと4試合を戦う森保ジャパン。7月には東アジア選手権(香港、中国、韓国)も控えている。今回のカタールW杯はご承知のように、通常の6月ではなく11月に開幕する。本番までまだ半年ある。

 前回、ハリルホジッチ解任を受けて西野朗ジャパンが誕生したのは2018年4月。ロシアW杯本大会の2ヶ月前だった。ハリルホジッチに批判的な声は多数を占めていたが、それが監督交代を望む声に直結していたわけではない。大会直前の交代はリスキーだとの声も高かったのだ。それでもサッカー協会は、監督の首をすげ替えて本大会に臨むことを決断し、その結果、本大会でベスト16という成果を得た。まさに心配は杞憂に終わった。

 W杯終了後、森保一新監督は就任会見で、その余勢を駆るように「4年後はベスト8を目指す」と宣言したが、西野ジャパンの成功で、代表監督を取り巻く状況に厳しさが増したことを、その時どれほど認識していただろうか。

 本大会の2ヶ月前、つまり、最悪2022年9月に代表監督を変えてもなんとかなると考えている人は、4年前より断然、増えている。是非論を議論する余地は、相変わらず残されていると考えている人が多数を占める。ネットの普及で、意見を述べやすくなっていることも、そうしたムードに拍車をかける。アジア予選突破イコール、信任を意味するものではなくなっている。森保監督にとって予断を許さぬ状況は、この先もまだまだ続く。

 6月と7月に行われる7試合の中で、鬼門となる試合を挙げるならば、ブラジル戦と韓国戦だ。

 ブラジルは、カタールW杯で英国のブックメーカー各社から本命に推されている最強国。今回の日本戦に、多少力を落として臨んだとしても、日本が勝利する可能性は低い。0-3、0-4で大敗しても不思議はない。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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