マカロンデーはいつ? マカロン好きが難病の子供たちを救う
2017年6月21日は何の日
マカロンの日、つまり、マカロンデー(英語「Macaron Day」、仏語「Jour du Macaron」)をご存知ですか。
もしかすると、フランス菓子が好きな方であれば聞いたことがあるかも知れません。
このマカロンデーはフランスでは「春分の日」となっていますが、日本では「夏至の日」となっており、今年2017年に関しては一週間後の6月21日です。
マカロンデーとは
では、マカロンデーとは何でしょうか。
マカロンデーとは「認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワーク」を通して子供たちの医療と福祉向上のために行われるチャリティーイベントで、<世界の最優秀パティシエ賞とは?ピエール・エルメがデザートのフルコースを提供する理由とは?>でも紹介し、スイーツ界のピカソと称されるピエール・エルメ氏が、フランスにある自身のブティックで始めたことがきっかけでした。
エルメ氏は日本でマカロンブームに火を点けた立役者のうちの一人で、マカロンはフランス文化にとって大切なものであり、自身にとっても日常を彩る重要なお菓子であると考えていることから、チャリティーの日をマカロンデーと命名したのです。
マカロンデーはフランスで2005年から毎年開催されており、徐々にその活動が知られて支持され、今では多くの企業や団体が参加する大きなチャリティーイベントになっています。
日本でも同様に開始
日本では、当時マカロンにまだ馴染みが薄かったので、まずマカロンのおいしさを広めるための活動として4月1日エイプリルフールにマカロンデーが開始されました。2010年からはチャリティー活動も行われることとなり、それと同時に開催日は夏至の日へと変更されました。
バレンタインデーとホワイトデーは、日本では非常に大きな商戦となっているので、春分の日ではマカロンデーに関する情報が埋もれてしまい、消費者にあまり伝わらない恐れがあります。それだけに、春分の日から夏至の日へと変更したことはマーケティング的に成功だったと言えるでしょう。
2011年には、1981年に設立されて国際的に高い地位と大きな影響力を持つ洋菓子職人協会「ルレ・デセール」も参加し、業界内外での発信力もより強まりました。
アンバサダーを任命
2012年からは、より多くの人へ認知されるように、以下の通り、アンバサダーを任命しています。
- 2012年 着せ替え人形「リカちゃん」
- 2013年 ロンドンオリンピックの競泳背泳ぎメダリスト 入江陵介氏
- 2014年 世界中のファンから愛されるキャラクター「ハローキティ」
- 2015年 「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」のデザイナー 皆川明氏
- 2016年 アーティストであるニコラ・ビュフ氏の「アタノール3号」
- 2017年 ピエール・エルメ・パリ 青山2階Heavenの象徴であり、画家・田中麻記子氏が手掛けた「Macaron Baby(マカロン ベイビー)」
時の人ということもあれば、人形であったり、キャラクターであったりと、幅広く選ばれていることが特徴的でしょう。
こういった変遷を経た結果、2017年にはANA、ピエール・エルメ・パリが入居しているホテルニューオータニやザ・リッツ・カールトン京都、LINE株式会社、ルノー・ジャポン株式会社など、多くの日本人が知る企業がマカロンデーに参加し、大きな広がりを見せるようになりました。
マカロンデー 2017の活動
ピエール・エルメ・パリでは、2017年6月1日から21日のマカロンデーにかけて「マカロンデー 2017」と題して、以下のことを行っています。
- マカロン ベイビー×ピエール・エルメ・パリ「マカロンデー」限定マカロンギフトの販売
- マカロン ベイビー×ピエール・エルメ・パリ「マカロンデー」限定アイテムを販売
- 田中麻記子氏による作品をブティック内で展示・販売 (青山店限定)
- クロージング・パーティの開催
- 募金箱の設置
- マカロンの無料サービス(21日のみ)
期間中には20種類もの限定マカロンを販売したり、田中氏がそれぞれのマカロンをイメージして描いた「マカロン フェアリー」をピエール・エルメ・パリ 青山の店内に展示・販売したりするなど、マカロンに焦点が当てられていることが分かるでしょう。
これらの収益金や募金から諸経費を除いたものを「認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワーク」に寄付します。
マカロンの無料サービス
6月21日のマカロンデー当日に、マカロンを無料で配布していることも見逃せません。ピエール・エルメ・パリのマカロンを無料で食べられるとあれば、メディアでの露出も増え、マカロンデーの活動も幅広く伝えられるでしょう。
エルメ氏はこのマカロンデーを「伝統マカロンを再認識する日」とも述べています。マカロンは、専門店がオープンしたり、コンビニでも購入できるようになったりと、日本でも日常的なスイーツとなりました。それだからこそ、フランス伝統のマカロンを改めて再認識してもらいたいというエルメ氏の考えがあるのです。
今後のマカロンデー
ピエール・エルメ・パリは来年以降も引き続きマカロンデーを開催し、難病とたたかう子供たちを支援していく予定ですが、その尽力によって、マカロンデーに参加する団体や企業、募金額は増えてきており、日本でも一つのチャリティーイベントとして根付いてきています。
ピエール・エルメ・パリのマカロンは食べる人々に味覚の喜びを与えると称されますが、このマカロンデーを通して1人でも多くの難病とたたかう子供たちが元気になり、味覚の喜びを享受できるようになることを願っています。