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片づけのプロなのに「片づけは好きじゃない」それでも私が片づけを続ける理由

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけを仕事にしていると「片づけが大好きなんでしょう」と言われることが多いです。

でも正直なところ、私は片づけが好きでやっているわけではありません。収納道具に詳しいわけでもありません。むしろ、できることなら毎日片づけに追われる生活からは解放されたいし、できるだけ「片づけ」は避けて生きていきたいとすら思っています。じゃあ、なぜ私が片づけを続けているのか。

それは自分のために、そして自分の人生をより良くするために片づけをしているからです。

私が片づけを始めようと思ったきっかけ

私は子どものころから片づけが苦手で親からよく「片づけをしなさい!」と言われていました。そんな私が初めて「片づけをしよう」と思ったのは、はじめての妊娠、出産を控え未知なる生活を目の前にしたときでした。

赤ちゃんを迎える生活に対する喜びよりも不安が大きく「赤ちゃんが生まれたら、何が必要かな?」と考え始め、モノがぎゅうぎゅうに詰めこまれたテレビ台の引き出しを片づけ始めたのがきっかけです。

そしてそれまで、「これは必要かもしれない」「念のために取っておこう」と考えていたものも、赤ちゃんが生まれた生活のために本当に大事なモノだけを残す選択をするようになりました。

その結果、家の中のモノは少しずつ厳選され、収納場所を考える手間も少なくなっていき、日々の後片づけも楽になりました。初めての育児も片づけのおかげで効率よくこなせるようになり、この経験が私の片づけの原点です。

自分のために片づけると何が変わるのか

片づけを始めると、まず目に見えて家がすっきりと整います。でもそれだけではありません。片づけを通じて、自分の頭の中も自然と整理されていくのです。家の中が片づくと、「次に何をすべきか」「今やりたいことは何か」といった思考がクリアになり気持ちにゆとりが生まれました。

初めての子育てで余裕がないけれど、家にムダなものが少ない分、目の前のことに集中しやすくなり、子どもが急に体調を崩した時なども「今」必要なコトに淡々と向き合うことができたと思っています。



さらに、片づけによって生活がシンプルになることで、使いもしないモノの片づけに追われたり、出かける前に探し物に追われたり、無駄なことに時間を費やすことが減りました。

子どもが体調を崩した時などは、家事などが思うようにできなくなるため部屋は散らかりますが、体調が元に戻れば、溜まった家事などもスムーズに行うことができすぐに元の生活へ戻ることができました。

片づけが教えてくれた、家族の協力と成長

片づけの効果は、自分だけでなく家族にも影響します。

家が整うことで、家族も自然と協力的になっていきます。私だけが頑張らなくて良い家づくりができるのです。例えば、子どもたちも「これはここに戻す」といったルールや、サイズアウトした靴などは「捨てる」ではなく「卒業する」という概念も覚え実践してきました。

私だけが片づけに追われるのではなく、家全体で必要なモノを選び、必要じゃなくなったモノは卒業(手放す)ことをコツコツと続けました。


私は4人の子どをも産みましたが、妊娠するたびに「子どもが一人増えたら必要なモノは?」と考え続けました。子どもが増えるにつれモノは増え、家事の量は増えていきましたが、

比較的に心の平穏が保たれ、自分の好きなお菓子作りやピアノの練習に向き合う時間を確保でき、子育てという慣れない日々の暮らしの中にも余裕を感じることができ、気が付いたら家族も少しずつ家事に協力してくれるようになりました。

だから私は、片づけを「好きだから」続けているのではなく、この大きな効果を得られるからこそ行動し続けているのです。



今では子どもたちが成長し、生活も「子ども中心」から「大人夫婦の時間」へと少しずつシフトしています。これまで片づけをがんばってきたというより、片づけに苦労したくないために、その時必要なモノを選ぶことを止めなかった暮らしが、ライフステージの変化に柔軟に対応できているのだと感じています。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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