“前代未聞の不正行為”で地に落ちた韓国女子ゴルフの新星 KLPGAが3年間の出場停止処分!
処分の重さは予想していた通りだった。
韓国女子プロゴルフツアーの「韓国女子オープン」で誤球に気づきながらも、最後まで申告せずにプレーし、約1カ月後にその事実が発覚し、“前代未聞の不正行為”として韓国女子ゴルフ界を揺るがした19歳のユン・イナ。
韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)が賞罰分科委員会を開き、すべての大会で3年出場停止処分を決めた。先月には韓国ゴルフ協会(KGA)主催・主管の大会に3年出場停止処分が下されたばかりだった。
KLPGAは「ユン・イナの自主的な申告など、正しい事由はあったが、規則違反後は長きに渡り、違反した事実を伝えなかった点と規則違反のあと、大会に継続的に出場した事実など、KLPGA会員として深刻な不正行為をしたと判断した。今後も類似する不正行為に対して、断固と対処していく」と明かした。
ユン・イナは3年間、どの試合にも一切出られなくなった。前代未聞の重い処分に選手生命は断ち切られたと言っても過言ではない。
ツアー完全優勝から一気に奈落の底へ
今季がレギュラーツアー初参戦のルーキーでもあるユン・イナにとっては、注目の年になるはずだった。4月の韓国メジャーの「KLPGAチャンピオンシップ」で10位、6月は「ロッテオープン」6位、「BCカード・韓経レディースカップ」3位、7月の「メッコール・モナパークオープン with SBS Golf」2位とうなぎ上りに調子を上げていた。
そして、その流れで同月の「エバーコラーゲンクイーンズクラウン」で初日から最終日まで一度も首位を譲らず、ツアー初優勝。まさに“大型新人”というにふさわしく、身長170センチから繰り出されるドライバーショットの平均飛距離も約263ヤード(ツアー1位)と19歳とは思えないパワーも魅力だった。
そんな彼女がツアーの表舞台から去るという事実に、多くのゴルフファンが失望したのは言うまでもない。実際、KLPGAで賞罰分科委員会が行われた日、ユン・イナのファンが協会があるビルの前で「反省している若いプロに希望と勇気を与えてください。KLPGAに善処を望みます」とメッセージを掲げていたほどだ。
当のユン・イナは憔悴しきった様子で韓国報道陣の前に姿を現し、「このような形で姿を見せることになり申し訳ありません。心から謝罪します。(賞罰委員会での)質問に対して誠実に答えました。再びこのような姿を見せることになり申し訳ありません」と語り、その場を去ったという。
今回の処分について異議がある場合は、通知を受けた日から15日以内に再審を請求できる。ただ、自身が起こした問題の内容からしても処分は受け入れるだろう。
韓国でプロゴルファーとしての道を断たれたユン・イナ。それでも3年後、再び表舞台に帰ってくるのだろうか――。