今さら聞けないペグの打ち方【キャンプ技】基本から応用まで。ポイントは角度・深さ・綱位置
テントやタープを張る時に必要となるのがペグの打ち方。
「ペグなんて適当に打っとけばイイでしょう?」
なんて、甘くみていると強風が吹いた時に惨事を招くことにもなりかねません。
強風でペグが抜けてしまうと生地がたるんで風を受けやすくなり、タープポールやテントフレームが折れてしまう事がありますからね。
この記事ではペグの基本的な打ち方から応用編までを紹介します。
基本の打ち方
基本的に、抜けにくいペグの打ちのポイントは以下の3点になります。
①ロープとペグは90度以下の角度
②ペグを3分の2以上地面に打ち込む
③ペグに掛けるロープの位置は地面
①ペグを打つ時は張り綱(ロープ)とペグの交わる角度が90度以下になるようにします。
角度が90度より小さければ、ペグに掛かる力は地面側に向かうので抜けにくくなるのです。
キャンプの入門書等では地面に対してペグの角度は45~60度と書かれている事がありますが、ロープとペグの角度を覚える方が分かりやすいと思います。
例えば、ペグを地面に対して45度に打ったとします。
しかし、ロープが地面に対して45度以上の角度になった場合はロープとペグの角度が90度以上になるので抜けやすくなってしまうのです。
②ペグの長さの3分の2以上を地面に打ち込むことでペグは抜けにくくなります。
ペグとロープが強風で揺れる事によりペグを刺し込んでいる穴は徐々に大きくなってしまいます。
そんな時に突風が吹くとペグは簡単に抜けてしまいますからね。
ペグを地中深く差すことにより、接地抵抗が大きくなるので穴の広がりを最小限に抑えることが出来ます。
③ペグに掛けるロープの位置を低くします。
?の形をしたペグは一般的に頭の部分にロープを掛けるのですが、この部分に力が加わるとテコの原理で抜け易くなります。
特に地面が固くてペグの長さの3分の2以上を打ち込めない場合は、支点(地面)から距離が長くなるのでペグに掛かる力がより大きくなるのです。
そこで、張り綱を掛ける位置を地面側に移動して支点(地面)から距離を短くすることでテコの原理を受けないようにします。
この時、ペグと張り綱の交差角度が90度よりも小さければ、張り綱が引っ張る力は地面側へ向かうので更に抜けなくなります。
綱引き打ち
ここからは応用編です。
風が強くてペグが抜けやすい時は30センチほどのロープを使ってペグを補強します。
ロープの端を結んで輪っかを作ったものを用意します。
ペグの頭の付け根に輪っかを掛けて、その先を別のペグで固定します。
ペグが「輪っか」で固定される事により、強風が吹いてもペグの揺れを最小限に抑える事ができるのです。
ペグを刺し込んだ穴が広がらなければ、抜けにくくなりますからね。
この時のポイントとして、「張り綱」と「輪っか」は平行になるようにします。
三角打ち
2本のペグと自在金具に張られたロープが三角の形になるように打ちます。
ペグを2本使うことにより強度も2倍になります。
ペグの打ち込み角度は先程と同様ですが、ポイントとしてペグは若干外向きに傾けて打ちます。
風が強い時は三角形の内側にペグ-が引っ張られますからね。
クロス打ち
ペグが十文字に交差するように地面に打ちます。
2本のペグでロープを支えるのではなく、ロープを支えているペグを別のペグで押さえるような形になります。
2本のペグがクロスしている部分が地面と同じ高さにするのがポイント。
このロープの位置だとテコの原理を受けにくいですからね。
最後に
しっかりと打ち込んだペグは、今度は抜く時が大変です。
そんな時はソリッドステークなどの強靭なペグを1本用意しておくと良いでしょう。
ペグが頭まで地面に打ち込まれていても強靭なペグを刺し込んでテコの原理を使えば、簡単に引き抜くことが出来ます。
ご参考までに。