中国の世界最大の電波望遠鏡が「宇宙文明からの信号」を検出!?
どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回はこのような「中国の電波望遠鏡が捉えた地球外文明からの電波」というテーマについて詳細に解説していきます。
YouTubeでも動画で同様の解説をしているので、以下の再生フォームも併せてご参照ください。
●地球外生命体からの電波を検出!?
2022年6月14日とつい先日、中国の北京師範大学の研究チームが、地球外の別の惑星に存在する知的文明から放たれた可能性のある、電波信号を新たに検出したと発表しました。
電波信号を検出したのは、中国にある「500メートル球面電波望遠鏡(FAST)」です。
その名の通り口径が500mにもなる世界最大の電波望遠鏡です。
このFASTは非常に感度が高く、微弱な電波信号でも検出できることから、「地球外文明が放った電波信号を検出する」ことを、その主要なミッションの一つに掲げています。
自然発生の電波は幅広い波長域に広がっているのに対し、人工的に生成された電波は波長域が狭い特徴があります。
FASTは、2019年に地球外文明からの電波を探る体勢に入り、2020年には観測データから人工由来のものを抽出しました。
その結果、地球外の文明によって人工的に放たれた可能性がある電波がなんと2件も発見できたと発表しています。
そして2022年にも新たに一件の地球外文明による電波の候補が発見されたので、FASTはこれまでに3つの地球外文明からの電波候補を発見していることになります。
●人類由来の電波の可能性も
当然ですが、先述の地球外文明からやってきた可能性のある電波候補が、実際に地球外の文明からやってきたと確定したわけではなく、現時点ではその可能性があるという段階に過ぎません。
今後これを確定させるためには、この電波が人類の営みによって発生した電波であるという可能性を排除していく必要があります。
高感度な電波望遠鏡ほど、携帯電話やテレビなど人類の日常の営みによって発生する微弱な電波や、人工衛星からの微弱な信号など、人類由来の電波を検出してしまいます。
過去には、2011年~2014年にかけて原因不明の電波信号が検出されたことがあり、これも地球外文明によるものである可能性が囁かれていましたが、実際は科学者が昼食を温めるために電子レンジを使っていていたことが原因でした。
実際に今回の発見を発表した研究チームも、この電波が人類の活動によって発生した電波、つまりノイズである可能性も非常に高く、今後もその可能性を排除するために長い時間をかけて精査を続けていく必要があるとしています。