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東京都心は65年ぶり、観測史上2番目に暑いこどもの日か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
こどもの日の予想最高気温(気象庁発表をウェザーマップが作成)

65年ぶりの暑いこどもの日か

5月5日の最高気温の推移(筆者作成)
5月5日の最高気温の推移(筆者作成)

ゴールデンウイークの終盤にきて、再び暑さがぶり返しています。きょう4日(土)みどりの日は、30度以上の真夏日となる所が出現し、あす5日(日)こどもの日は、関東地方の比較的広い範囲で、真夏日となる予想です。東京都心の予想最高気温は29度となっています。

上図は、東京都心に関して、5月5日の最高気温を、観測開始となる1876年以降、調べたものです。最も暑かったのは1959年の31.0度で、これはこどもの日に、唯一記録した真夏日となっているのはもちろん、東京都心における真夏日の最も早い記録でもあります。さらに2位は2020年28.4度、3位は1975年28.3度となっていて、28度以上の暑さとなったのは、この3回しかありません。

ですから、あす5日(日)に、予想通り東京都心で29度以上の暑さとなれば、こどもの日としては、真夏日を記録した1959年以来、65年ぶりの暑さだということがいえます。(厳密にいえば、28.5度以上で、65年ぶりの暑さとなります。)

なぜ暑くなるのか?

上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)

暑くなる要因は、紛れもなく、よく晴れることと上空に季節外れの暖気が流れ込むからです。上図はあす5日(日)こどもの日の上空1500メートル付近の暖気の予想を示していて、オレンジ色が地上付近で軽く25度以上まで上がる暖気、赤色は30度以上まで上がる暖気となります。

あす5日(日)こどもの日は、赤色の暖気に覆われる東北南部から関東甲信、北陸にかけて、海風の届きづらい内陸を中心に、30度以上の真夏日が続出する予想です。

あす5日(日)こどもの日は真夏日が続出へ

予想最高気温(気象庁発表をウェザーマップが作成)
予想最高気温(気象庁発表をウェザーマップが作成)

上図は気象庁が発表している予想最高気温の分布予報で、きょう4日(土)みどりの日は、30度以上の真夏日を示す赤色がごく一部にしか出ていませんが、あす5日(日)こどもの日は、上空の暖気に見合うように、東北南部から関東甲信、北陸にかけて、赤色が広がっています。

気象庁が発表しているあす5日(日)こどもの日の予想最高気温(30度以上)は以下の通りとなっています。

32度・・・福島、会津若松、山形、米沢(山形)など

31度・・・一関(岩手)、秩父(埼玉)、長野、湯沢(新潟)など

30度・・・水戸、前橋、熊谷、さいたま、長岡(新潟)、福井など

アメダス地点を含めた最高気温ガイダンスの計算では、あす5日(日)こどもの日の真夏日の地点数は、50地点から80地点程度となっていて、ゴールデンウイーク序盤の4月28日(日)に記録した38地点を超える予想となっています。

この時期、気温が30度以上まで上がれば、ほとんどの場合、最小湿度は30%前後まで下がるため、まさにからっとした暑さということになりますが、日差しの強さはすでに8月上旬並みとなっています。日差しの強い昼前後の炎天下での行動や運動を中心に、熱中症には注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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