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南野はミスキャスト? 森保J。最も改善したいポジションは左ウイングだ

杉山茂樹スポーツライター
(写真:岸本勉/PICSPORT)

 来る10月7日と12日にそれぞれ行われるサウジアラビア戦とオーストラリア戦は、2022年カタールW杯アジア最終予選前半のハイライトゲームとなる。2試合を消化した現在、B組でオーストラリア、サウジアラビア、オマーンに次いで4位につける日本。この2連戦はまさに絶対に負けられない戦いだ。

 初戦のオマーンに0-1、続く中国に1-0と、低調な試合を続ける日本だが、次戦の先発メンバーが以下のように、ソラで言えてしまいそうな状態にある。

 権田修一、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋、酒井宏樹、遠藤航、柴崎岳、南野拓実、鎌田大地、堂安律、大迫勇也

 先日発表されたた招集メンバーに目を通した印象だが、強敵との試合を目の前にしながら、改善策が見えないところになにより不安を覚える。

 サウジアラビア戦は伊東純也が累積警告で出場できないため、代役には堂安が座ることになるだろう。不確定要素が一番高いのは1トップ下だ。一番手は鎌田だが、前戦の中国戦では久保建英が先発。それまで1トップ下で、スタメンを張り続けてきた鎌田は交代出場に甘んじていた。

 鎌田と久保の評価は逆転したような印象を受ける。前戦のオマーン戦で鎌田のプレーに元気がなかったからという見立てもできるが、サウジアラビア戦、オーストラリア戦には、久保は故障のため出場しない。となると、1トップ下で先発するのは再び鎌田になる可能性が高い。

 だが1トップ下を務めることができる選手はもう一人いる。南野だ。森保ジャパン結成当初、このポジションのスタメンは南野だった。それが鎌田の台頭で、南野は左ウイング(4-2-3-1の3の左)に回る機会が増えた。次戦のサウジアラビア戦はどうなのか。鎌田か南野か、気になるところだ。南野を1トップ下で起用すれば、鎌田はサイドができないので、左ウイングには原口元気が起用されることになるだろう。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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