明治10年創業「ゑちごや」! 毎日つきたての柔らかなお餅の入った「もち入りラーメン」に舌鼓
都営線・春日駅から徒歩2分。
文京区本郷4丁目に明治10年(1877年)創業の老舗の甘味処がある。「ゑちごや」だ。
創業147年というとんでもないレジェンド。
現在は三代目の太田泰さんが切り盛りしている。147年でまだ三代というのが本当に驚きだ。
泰さんは現在御年87歳。20歳の頃から65年以上お店を守り続けている。
「ゑちごや」は初代が八百屋さんとして始めたお店で、その後二代目の頃に甘味処になり、泰さんの代でご飯ものやラーメンを出すようになった。
ラーメン専門店ではないので歴史を語るには微妙なところだが、現在ラーメンを提供しているお店の中では“超”の付く老舗であることは間違いない。
いまや数は減ってきているが、甘味処でラーメンを提供しているお店が昔は結構あった。
昨年末には高円寺の老舗の甘味処「あづま」が閉店し、多くのファンが閉店を惜しんで集まった。
「ゑちごや」はその中でも古いお店で、今食べられることが奇跡と言っていい。
甘味処のラーメンの大きな特徴としては「もち入りラーメン」がメニューにあることだ。
お茶だけでなく、食事の時間にもお客さんを集めようということで提供が始まったのだと思うが、お餅をラーメンに入れてしまうというその何でもあり感が好きだ。
これは甘味処ならではのメニューだと言える。
「ゑちごや」のもち入りラーメンは本当に絶品。
筆者は冗談抜きでこんなに柔らかくて美味しいお餅を今まで食べたことがない。
動物系、野菜のじんわりとしたスープに大きな焼き餅が一つ浮かぶ。香ばしい焼き目を抜けると本当に柔らかで、空気を含んだふんわり感。
泰さんが毎朝4時から仕込み、出来立てのお餅を使っているのだという。
この柔らかなお餅にその歴史と技術がすべて詰まっている。本当に素晴らしい。
ゆっくりとした時間を感じながら、最高のもち入りラーメンをご堪能いただきたい。
ゑちごや
東京都文京区本郷4丁目28−9
03-3812-7490
※写真はすべて筆者による撮影